議員定数に関する特別委員会〜平成18年6月27日

 

○横田委員

◎議案第30号の手続について

昨日の歳費の削減の方のやりとりで、数字がちょっと提案者と合わなかった面も含めまして、引き続き質問をさせていただきますが、まず昨日のやりとりの中で、公明党の斉藤陽一良委員もおっしゃっていましたが、歳費の削減、現在5パーセントです。それから、手当の20パーセント加算分についてはそのままという、財政再建に関する小樽市議会検討会議で共産党も含めて合意がなされたと。そういった合意があるにもかかわらず、前回の修正案、そして今回の条例案の提案ということでありますが、これについて昨日私はやはりそういうところで一度合意を見たわけですから、もし再度研究されてとおっしゃいましたが、変更の必要性が出てきた、あるいは見直さなければならないという場合には、もう一度検討会議で議論するのが当然ではないのか。それで、意見が合わなければ、この定数のようにそれぞれが条例案を出してという形になるのではないかという、そういった手続のことについて尋ねましたが、明確なお答えをいただいていなかった。そうした方がいいのではないかということに対して、定数がというお答えでしたので、それは私らの見解を述べさせていただきました。もう一度今言ったような手続どおりやるのが本来の流れではないのでしょうかという質問をさせていただきました。

 

○古沢議員

昨日も答えた中に、例えばこのテーマについて各会派代表者会議等で議論してはという御質問もありました。それは私たちは否定しませんし、ぜひ大いにやっていくべきだという、そういうスタンスは持っています。12月以降、議員定数問題で議会で特別委員会が開かれて、既に二つの定例会を過ぎている。この間、議論が発展してきていますが、その都度私たちは、議員定数は削減すべきでないという立場で見解は発表していますし、市民の皆さんにも答えてきております。

そうする中で、市民の皆さんの側から、それでは議員定数削減というふうに提案されていることに対して、共産党は具体的にどのような提案をするのかということを求められた経過もあります。そういう12月議会以降の議論の発展の中で、私たちの提案として、既に17年度に全会派一致で小樽市議会として議員総意で議員報酬を当分の間5パーセント削減しようではないか、その他旅費等についての見直しをしようではないかと。あわせて17年度の全会一致による削減効果額は、トータルで2,200万円ほどに上る。これは一つの財産だと思うのです。これはぜひ市民の皆さんに議会としても知っていただきたいと。市が財政再建を進めて市民の皆さんにも負担をお願いしている。市の職員についても3パーセント、5パーセント、そして今年から7パーセントという給料のカット、こういう痛みをそれぞれ議会も参画する中でそういう状況が町場でも、職場の中でも起きてきているわけですから、そうしたときに、わかりやすく言えば、上乗せして、皆さん方と対立するという提案ではないのです。皆さん方ともう一度こういう角度から考えることができませんでしょうか。議員定数4名を削減しなくても7パーセントカット、それから手当の20パーセント加算を廃止することによって、効果としては同じように市民の皆さんの声にこたえていくことはできるし、それこそこの任期中から実現することができるのであるから、ぜひ皆さんと一緒にそのことを検討して、一つの到達点を持ちたいという内容で提案をしたわけです。

ですから、これまでの経緯・経過を無視しているわけでもありませんし、そしてその上に立って、その財産を生かしつつ、上乗せで皆さんともう一度、市民の皆さんに議会としてこういう答えを示すことができないかという、そういう立場から提案をさせていただいています。

 

○横田委員

お答えになっていないかと思うのです。今、古沢議員が淡々と述べられたことは、検討会議で十分できるわけです。ですから、繰り返しになりますけれども、一回決まったこと、これは共産党も、その規約にあるように決まったことは党内でしっかり議論しましょうというか、みんなでちゃんとあれしていこうという、そういった政党だと思いますよ。それを、党の外に出たら、それは違う。この立場が逆だったら、たぶん共産党はお怒りになると思いますよ。今までも本会議であったことでふぐあいがあった場合には、それは本会議でやらなければだめだというお話もされておりますし。

(「違うよ」と呼ぶ者あり)

いやいや、同じですよ、これは。なぜ今回だけ、ばんとそういうところから出て、共産党がこういう提案をするのだと。これは提案理由にもあるように、共産党は議員削減をしないから、そのかわりだということだと思うのですけれども、それではちょっと今までのルールからイレギュラーだと、昨日も言いましたけれども、そうではないのかなというふうに私は、今、思っています。どうでしょうか。ちゃんとその部分についてお答え願いたいと思います。

 

○古沢議員

市民の皆さんに議会がわかりやすく議論しているという点で言えば、積極的な提案だというふうに私たちは自負していますけれども、何度も言いますように全会一致でつくり上げた財産を、これを否定しているわけではないのです。その上に立って、皆さんともう一度考えようという提案をしているわけです。ぜひ、これになるほどなと、賛成だというのであれば、手続論とは別に、これは皆さんの態度表明をお願いしたいと思うのですが、手続論的に言っても、これは議会で議論できるのではないですか。検討会議で各会派の皆さんと議論して、一致しないテーマについては議会に提案してそこで決着をつけるということが、これは当然だと考えておられる皆さんが、一致した点についてさらにそれを前に発展させたいということを議会の場に提案して議論してはいかがなものかというのは、これはそれこそいかがなものかと思うのです。

 

○横田委員

そういうお考えもあるのかなという。

(「建設的なのだ」と呼ぶ者あり)

さっきも言ったように、立場が逆だとずいぶん違うふうになるなというふうに感じます。だれも全会一致したことを否定しているうんぬんという話はしていません。それを当然見直すことも出てくるでしょうし、それから今言及されたように、やはり7パーセントにしようかというお話ですから、それはみんなで話し合える場、ここですと、条例案で出されたらマルかバツかしかないわけですよ。7パーセント、8パーセントにしたい、あるいは6パーセントにしたい、20パーセントの加算を15パーセント、そういう話が全然できないわけです。そうではないですか。それは条例案を採決するわけですから、そういう話はやはり検討会議でしかできないわけですよね。それを踏んでからで、それで意見が合わなければ、今、古沢議員がおっしゃったように、こういった提案をして、皆さん方に可否を諮るということであれば、これはそれはそれでいい方法かと思いますけれども、私としてはというか、昨日公明党もおっしゃいましたので、各会派の人はそうは思っていないのかなということを、こればかり長くやれませんのであれしますが。

それと、今のと関連しますが、昨日後段の方のやりとりで、古沢議員から議案について2パーセントの上積みに賛成するのならマルにしてくださいよと。7パーセント削減に反対ならバツにしなさい、それから20パーセントの加算をやめるというならマルにしてくださいと、やめないならバツにしてくださいと、そうおっしゃられましたよね。これは、私は非常にアンフェアな議論なのですよね。新谷議員の提案説明の中で、今の議員報酬の話をする前に、議員定数の話に当然触れられていますよね。この提案説明では議員定数は減らさないのだという、だから議員報酬を削減するのだという議案ですよ。我々は、議員定数は減らしますという意向を表明しているし、それからそういった提案をされている会派も2会派あるわけです。そうすると、どう考えても議員定数を削減しないのだというこの議案の提案説明には、最初からもう乗れないわけです。乗れないのは、それは古沢議員も当然わかっていると思うのです。それなのに、いや削減に反対ならバツしなさいというのは、この提案には最初から我々は賛成できないわけですから、議員定数を削減しないと言っているわけですからね、この提案理由で。

(「セットになんてなっていないでしょう、議案が別だもの」と呼ぶ者あり)

いや、提案理由でそうやっておっしゃっているのではないですか。新谷議員、違いますか。

(「提案説明で言っているって」と呼ぶ者あり)

 

○新谷議員

私たちは、北野委員が昨日かなり話したように、現在の議員定数は必要だと考えております。なぜかといいますと、四つの委員会で審議をする上で、一定の人数は必要ですし、それから財政規模を考えた上で言いますと、他都市を調べましたところ、小樽より財政規模が小さいところは定数が少ないということもあります。けれども、小樽の一般会計、特別会計、企業会計を合わせて、ざっと1,446億507万円、これを審議していく上では、やはり人数が必要だというふうに思っております。それと、

(「御主張はわかりました」と呼ぶ者あり)

地方自治法上、法律上、それは底なしということではありませんから、昨日も何回も話したとおり、そういう点で人数が必要だと考えております。しかし、市民負担、市民の皆さんはこれ以上負担をかけてほしくないと、そういう思いでいっぱいだと思うのです。一番わかりやすい提案として、議員も市民と一緒に身を削ると、そういうことで言いました。

定数は別に提案しておりませんから、その辺は誤解なくお願いいたします。

 

○横田委員

定数の削減の提案はもちろんしていないのはわかります。ただ、新谷議員みずからがおっしゃった提案説明の中で、議員定数は削減しないけれども、そのかわりに議員報酬を削減しますよという趣旨ですよ。これはここにあります、反訳したやつが。ですから、我々は、繰り返しになりますけれども、議員定数は削減しないのだという提案理由の議案に、もうパーセントがどうこうではなくて、最初からそこには乗れないではないですか。だから、提案理由の中にそういったことが一切ないのであればいい。要するに議員が削減されてもあなた方共産党は、これはもちろんこの提案は続けるということで認識してよろしいのですね。

 

○古沢議員

先ほどのことも関連しますから、一言だけ話させていただきます。皆さんも御承知のように、この提案はこの議会に突然のように、「ある意味ではいよいよ追い込まれたか、共産党」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、切り札的に出したものではないということは御承知いただけると思います。3月の議会で、この考え方については、予算修正案という方法の中で皆さんに提案をいたしました。その際に、予算修正案は昨日の議論の過程で言えば、修正案に反対する、賛成するという、その立場の問題もありましたけれども、私は最後に修正案という総体で賛成できないという場合があるのであれば、この1点だけで共同で皆さんと議論しませんかということを呼びかけもさせていただきました。ですから、そういう意味で言えば、再度言いますけれども、12月からの議員定数の議論の発展の中でこういう態度表明をして、皆さんに問題提起をさせていただいています。条例提案をさせていただいているということです。

それともう一つは、今、横田委員がおっしゃったように、提案に当たって趣旨説明は当然会派ですから、私どもの考え方は述べます。しかし、条例を可とするか否とするかというのは、極めてこれは法律的な態度表明ですから、条例の限りにおいて可とするか否とするかというのは当然のことです。それに対して、提案した私どもの見解としては、御承知のように、議員定数は削減すべきではないという見解の下に、こういう条例提案に至ったのだというふうに説明しても、これは提案する会派としては当然の立場だと思うのです。ですから、そこのところではなくて、出された条例案そのものについて議論を深めていきたいし、質問していただきたいというふうに考えます。

 

○横田委員

これもまたお答えになっていないのかと思いますが、私が言っているのは、今、古沢議員が後段に言われましたけれども、明らかに議員定数を削減しないかわりにという趣旨ですよ。これ、だれが聞いても。それに議員定数を削減しようとしている今我々が、それはいいですねというわけはない。それであれば、単に2パーセントの上積みとそれだけどすっと言ってくれれば、これはまた考えますよ。しかし、私が冒頭に言いましたように、それは検討会議ですべきだと。パーセントを幾らにしましょうか、あるいはどうしましょうかという話は、やはりそういった会議の場でもむのが正当ではないかと思いますので、だからそういったことで、今古沢議員が言われたのとちょっと見解が私どもは違うということでありますので、その辺は御了承ください。

 

◎議案第30号の提案説明の金額について

それと、あまり長くやっても、今日は時間がないので、昨日の数字が合わなかった部分を事前に古沢議員とすり合わせといいましょうか、確認をさせていただきましたけれども、何を言いたいかというのは、これもまた提案説明ですけれども、要するに今回出された条例案によって、平成15年当初と比べて1年間で3,900万円の財政効果が満たされますという言い方です。これは昨日も言ったので繰り返しませんけれども、この7パーセントにする、それから20パーセントの加算をやめるということだけでという前置きでですから、だから3,900万円というのは明らかに間違っていますよね。これは2,800万円だと私は思います。だから、1,000万円ちょっとぐらいが、これはもう既にこれまで積み重ねてきた費用弁償だ、視察の2年に1回だとか等々で海外視察も含めてですけれども1,000万円になると、それが入っているのだと思います。ですから、正確に言うと、議員報酬7パーセント削減、期末手当の100分の20の加算を廃止することで、2,800万円です。だから、ここで明らかに提案説明が間違っている。さらに、これはちょうど議員4人分を削減した分に当たるというくだりがございますが、これも違う。現在の5パーセント削減している議員1人当たりは723万9,000円何がしです。昨日も打合せをしました。これを4人減らすと2,800万円です。それにこれまでの財政効果1,200万円、これは5パーセント削ったやつです。これを足すと4,100万円です。だから、比べるべきは4,100万円と2,800万円を比べなければならないのです。同じではないのです。議員4人を削減した方がずっと多いといいましょうか、1,250万円ほど多いわけです。その辺の提案理由が正確ではなかったのではないかということですので。わかりますよ、3,900万円の中にはもろもろが入っているという昨日のお答えもわかりましたけれども、今私が指摘させていただいたようなことについては、間違いではないわけですね。

 

○古沢議員

横田委員が御指摘された点について提案説明において不十分さがあったのだとしたら、それは率直に認めます。

それと、昨日指摘された数字上の問題についても、これは私どもと異にするものではありませんから、これは計算上一致する点ですから、そのとおりだというふうに思います。ただ、何度も言いますように、3月の議会でも、そして修正案の提案のときにも、そして今回も趣旨は変わらないということは皆さんお聞き取りいただいていると思うのです。再三言うように、15年度当初に今期議会を構成したときと比べて、提案されている定数削減は次期の議会構成にかかわる問題ですから、この今期議会を構成した以降、議会の中で皆さんと協力し合ってどういう努力がされてきたのかということを、我々自身の議員各位と一緒につくり上げた財産として確認した上、つまりおっしゃられた数字、旅費等の見直しも含めれば、単年度で言えば、おおよそ2,200万円弱ぐらいになると思いますが、そういう効果を上げる財産を我々はつくり上げたわけです、この期の議会で。これに対して、私どもは新たに上乗せをすることによって、おおよそ3,900万円弱の効果を上げることにつながるのだから、結局、今期議会構成時と比べればおおよそ、これも皆さんで議論をいただいておりますけれども、議会費の中における議員1人にかかわる若干アバウトな数字ですが、経費は幾らかというと、約1,000万円程度だというふうに議論の中でもはっきりしてきましたから、ですから、そうしますと、次期議会で言えば、4人削減というふうに数字上、財政効果上はなりますよというふうに説明させていただいています。

それから、先ほど横田委員がおっしゃったことで一言だけ触れておきますが、私たちの条例改正案は、仮に先に採決される議案第29号が可決されたら、横田委員がおっしゃるように、我々は定数削減反対なのだからということで、それならこの提案を下げるという筋合いのものではありません。4名仮に削減されても、30号はぜひ実現させ

ていただきたいというふうに考えています。

 

○横田委員

共産党としては珍しく、素直にといいましょうか、こういうふうに提案説明に一部表現の違いがあったというか、そうですよね、そういうことをお認めになられたと。認めていないの。

 

○古沢議員

表現の違いというか、そういうふうに受け止めていただいていたのだとすれば、多少足りなかったのかなというふうには思っております。間違ったということではありません。

(「表現ミス」と呼ぶ者あり)

 

○横田委員

私は間違っていると思うのですけれども。あまり細かいことに目くじらを立てませんけれども、要するに4人削減した方が明らかに今の7パーセント、20パーセントカットよりも金額は多いということです。同じではないということです。

(「当然です」と呼ぶ者あり)

そうですね。これはお認めになりました。だから、提案説明ではちょうど議員4人分に当たりますという説明ですから、これはちょっと見る人が見る、聞く人が聞くと、誤解を受ける表現かなと思いますので。

 

○古沢議員

申しわけありません。何度も説明しているのです。15年度今期議会を立ち上げたときの議員32名の議会費の中における

(「十分わかります」と呼ぶ者あり)

議員に係る経費と今度、来年構成する際に、私どもの考えでは同じ32名でいって、なおかつこの条例を可決いただければ、これまで皆さんと努力をして積み上げてきたものに上乗せすることができて、それが結局数字、財政効果というふうに言えば、約4名ほどに該当するではありませんかというふうに説明しているのです。

 

○横田委員

あまり細かい数字をやりとりしてもあれですけれども、明らかにこの歳費の分だけを見ると、提案なさっている歳費の分、月額と手当の20パーセント加算の分ということでございますから、これだけを見ると、真水といいましょうか、金額だけで、純粋に比較すると、4人削減した方が一千数百万円多いわけです。これはお認めになられると思いますので、それだけはしっかり言っておこうと思います。

 

◎定数削減と地方自治法について

最後に、定数の方に若干戻りますけれども、昨日来、条例で28、30を割ったその数を制定するのは、規定するのは、地方自治法に抵触するといいましょうか、地方自治法違反であるという北野委員の御意見が開陳されております。これはお立場もそうですし、共産党としての戦略ですから、多少ちょっと強引でもそういった論を提案者に向けるのは、これはやむを得ないと思うのですが、私はどうも昨日の逐条解釈を読んでも、それから本当につたない、法律の知識はほとんどないですけれども、どういうふうに見ても、下限のない地方自治法を根拠として28、30以下が地方自治法に触れるとは思いません。思いませんし、これは私だけでなくて、後ほど提案者からの発言があるかどうかは別にしても、私は思いませんし、たぶん共産党だけの解釈でないかなというふうに私は思います。それで、冒頭に言いましたように、北野委員はそういう御意見ですけれども、これは聞く方が間違っているかもしれませんけれども、

(「いえ、答えますよ」と呼ぶ者あり)

法律に大変含蓄のある、詳しい古沢議員が、私は本当にこれが抵触して違反だとは思っていないと思うのですけれども、逐条解釈に、仮に百歩、二百歩、三百歩譲って、一つ下位の区分の上限数をよりさらに下にすることは望ましくない程度でも書いてあれば、まだ、ああ、そうかなとも思いますけれども、そういったことは一切書いていないわけです。人口が10万切って、下位の区分に入ったら、上限数は変更しなさいというのは当たり前の真ん中のことでありまして、それをもってして法違反であるというのは、私は納得がいかないわけです。もし古沢議員がこれについて御解釈をお持ちであれば、それをお聞かせいただきたいと思います。

 

○古沢議員

私どもが提案している条例案に対しての答弁とはちょっと外れますけれども。

地方自治法第91条は昨日議論になった点ですね。そうしたら、なぜ上ぶたを決めておいて、下ぶたが決まっていないのかと。決めずにして第91条の第2項は超えない範囲というふうに規定しているのか。これが実は現場に大混乱をもたらしている最大のものなのです。ですから、これさえなければ、くしくもおっしゃられましたけれども、この範囲ということを多少でも示しておいてくれれば、もっと違うのにというのは、私も全く同感です。なぜ、そういうふうに規定しなかったかという意味は、ちょっといろいろ考えてみなければいけないと思うのです。実はここはこれからこの議会の中でも議論をどんどん進めていかなければいけないと思うのですが、参考までに。

(「簡潔にひとつお願いします」と呼ぶ者あり)

地方分権のかかわりで地方自治法第90条、第91条が改正されました。従来の法定定数から条例定数に変わって、条例で決めなさいと。そして人口区分を大くくりにして、いわゆる上限数値を決めました。その議論が盛んにされていたときに、我が議会の側はどういう態度を持っていたかということを、一つは参考までに知っておいてくださ

い。平成10年の2月に全国市議会議長会と都市行政問題研究会というところが、こうした地方自治法の改正についての議論経緯の中で、こういう態度表明をしています。そこのところだけ紹介します。法定定数を減少させている当時の減数条例による現在の定数が、減数条例、特別な場合ということの規定の下で減数を認めていたのですが、その定数が上限となることのないようにするとともに、下がっているからということでそこに合わせないでくれと言ったのです。することのないようにするとともに、法定定数の基準については、この法定定数の基準についてはというのは表現は妥当かどうかはちょっと疑問符がつきますけれども、意味するところは理解いただけると思うのですが、法定定数の基準については、議員数の幅を設けるなどの措置を求めるというふうに、極めてわかりやすく全国市議会議長会側はこの法律改正の議論経過の中で態度表明をしているのです。つまり上ぶただけで、下を示さないという、現場に混乱を持たせるようなことはやめてくれと。それから、そもそも法定定数、当時の現行第91条で言えば、法定定数を下回っているということを追認するようなことはやめてくれということを議会側は態度表明をしていたのです。ですから、地方の側は地方の議会が住民自治、団体自治を守っていく、地方自治の本旨を確保していくという、そこで具体化していくというためには、やはり守るべき議会の希望というのははっきりさせてほしいというのが、態度表明として一つあったのではないかということと、さらにそれが発展して、これは議会の中でも若干紹介しておきましたけれども、今年の4月に第2次地方議会活性化研究会というところがさらにわかりやすく言っています。これも若干紹介します。

(「いや、古沢議員」と呼ぶ者あり)

いえいえ、答弁中ですから。せっかく答弁してくれと言うのですから、答弁させてください。

今年の4月に議会側はこういうふうに言っています。これまでの活性化努力にもかかわらず、住民の議会への風当たりは一向に弱まる気配が見られず、どこでも定数削減圧力はとどまるところを知らないのが現状だと。この逆境を乗り切る方策の大前提は、議会が民主的地方自治の根幹たることの認識を住民の間に広め、その縮減が結局は住民に不利益としてはね返ってくることを知ってもらうしかないというふうに言っております。そして、そう言った後に、議会の本来最も重要な役割である議案の策定や提出に当たって発想の転換が求められる。これは我々に対しての呼びかけです。国に依存する受動的な姿勢と決別し、住民の需要に発し、議員自身も積極的に提案していく議会本来の姿に切り替えていこうではないかということを言った後、定数にかかわってこう言っています。最終答申です。議員定数について、提言1、議員定数削減を是とする風潮は、議会制民主主義を危うくする。議会の存在意義を身を持って示すことにより、この流れを阻止するように努力をする。これが提言の1です。これは若干コメントが加わっていますけれども、期するところ、

(「簡潔にひとつ」と呼ぶ者あり)

議員削減は、議会無用論だとか、議会制民主主義否定につながるおそれがあるのだと。議会活動の活性化により、その存在意義について住民の理解を深めていただく、住民に知っていただく、これ以上の削減は極力食いとめるように努力する必要があるというふうに最終答申は述べているわけです。それと、上限値の問題についても触れています。提言の2の中で、先ほど説明した、全国市長会、平成10年に言ったところに戻りますが、そこにつながるのですが、各議長会が従来提唱してきた議員定数の完全条例化や上限値廃止を引き続き要求するというふうに今年の4月に言っているのです。従来3議長会により提唱されていたのだと。完全条例化や上限廃止論は引き続いて要求していく。これが議会側が議論を進めてきて発展させてきている見解なのです。これはぜひ御承知いただきたいと思います。

 

○横田委員

いろいろな答申なり見解なりがあるのは承知しました。しかし、古沢議員らしからぬ答弁だったと思うのですが、私は地方自治法のどこにどういうふうに抵触して違法なのかという部分を聞きたかったのです。これは法ですから、構成要件に該当すれば、それは違法になるわけですよ。だから、その辺を聞きたかったのですけれども、いろいろな見解はあるのは私も承知していますし。ですから、それをもって、それが地方自治法違反だというふうには、到底考えられないというのが私どもの意見です。いや、わかりました。いいです。それで、共産党に質問できるのはあまりないことですので、最後にいたしますけれども、昨日の答弁の中で過去のいろいろな行政のことに対して、こういうふうな事態になったのには、我々は何ら責任はないという趣旨の答弁をされていましたね。

(「自負しているのです」と呼ぶ者あり)

自負しているということですね。マイカルや石狩湾新港やその他のことを言っておられるのでしょうけれども、そのときには共産党も議論に加わって、議会の構成員としておられたわけですよね。それなのに、いや、あのときは我々は反対したのだから、それは責任ないというのは、聞いていて、これは非常に違和感を感じました。先ほどもちょっと触れましたけれども、共産党が昔のいわゆる民主集中制は、今は変わったのでしょうけれども、党の決定は無条件に実行しなければならないのだと。少数は多数に、下級は上級に、個人は組織に党の決定はうんぬんというのがありますよね。これは昔の話でしたから、私、今の党の規約を見てみると、党の意思決定は、これは党内のことですから、私が望むことですから、私もこれを言ったら怒られるかもしれないですけれども、民主的な議論を尽くし、最終的には多数決で決めるとあります。そして、その3条の2項、決定されたことはみんなでその実行に当たるのだということですよね。これは仮にそのときに反対されても、やはり決まったことはみんなでやっていこうと、こういうことだと思うのです、共産党の党内組織原則では。それを議会に当てはめないで、当てはまっていないですよね。

(発言する者あり)

いやいや、議会でみんなで多数決で決めたことです。採決で多数決で決めたことに、いや、あのときは我々は反対したのだから過去に責任はないという言い方は、私は聞いて違和感がありましたということですが、この答弁を聞いて私の質問を終わります。

 

○委員長

できるだけ簡潔にお願いします。

 

○古沢議員

横田委員の質問はなるほどわかります。ただ、組織論の混同が極めて甚だしいのではないでしょうか。一つの目標、一つのイデオロギー、一つの綱領ですね、これは政党であればどこも基本的には持っていると思うのです。そういうもので構成される組織と、それから広く市民、有権者の一票一票で選ばれて議会を構成する議会の場とは、およそ違いますから。

(「それはいろいろな意見を言うのはもちろん構いません」と呼ぶ者あり)

だから、もう一つ、およそ近代的な組織というのは、民主的に議論をして多数決でもって決めて、決まったことについてはみんなで実行していこうというのは、わかりやすく言えば、ちょっと乱暴な言い方ですけれども、町内会であれ、政党であれ、流れるところは同じなのではないでしょうか。だから、これはひとつ答えになっているかと思います。私はそういうふうに思っております。

あと、何お聞きでしたっけ。

(「過去に何ら責任ないというのがちょっと」と呼ぶ者あり)

昨日も正確に言いました。

(「一緒に議会を構成していたわけですから」と呼ぶ者あり)

私たちはそういうような財政が、特に正確に言いますと、平成に入ってから、平成3年、4年度以降ぐらいから一気に借金が膨れ上がります。その借金が膨れ上がる起債残高の大きな事業を振り返ってみたときに、我々が要するにわかりやすく言えば、無駄が多い事業については、反対してきたと、そういう自負心はある。ただ、横田委員、その後私言いましたけれども、そのときに我々も議会を構成していた一員だと。市民との関係で言えば、こんなに借金をつくった小樽市議会が我々の声にどうやってこたえてくれるか。例えばそれは議員を削減してほしい、若しくは議員の報酬を減らしてほしい、そういう声にどういうふうにこたえるかというときに、それは議会として皆さんと一緒になって考えて答えを出すことができないだろうかということから、今回我々はこういう提案をさせていただいています。責任がないから一切関係ないと。我々は責任がないから議員報酬は共産党だけ下げないで、他の会派の皆さん下げてくださいという提案をしているわけではないということ、極めてわかりやすく言えば、そういうことですから。

 

○横田委員

ちょっと違いますけれども、終わります。