平成11年第4回定例会総務常任委員会〜平成11年12月20日

 

○横田委員
桜ケ丘球場の駐車場について

あの場所は体育館・グラウンド・公会堂・市民会館・野球場・子供の国等多くの施設があり、車が輻輳している。

もし桜ケ丘球場の改修をするのであれば、ぜひ駐車場も併せて検討してほしい。


個人情報の保護について

情報化はメリットが多いが、反面、プライバシーや個人情報の保護等さまざまな問題もある。国は昭和63年に「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」を制定しており、本市においても平成2年に「小樽市電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する条例」を制定している。例えば卒業式や成人式の案内、死亡記事が出る前に葬儀屋が来るなど、いろいろなところで個人情報が流れている。小樽市も住民登録や国保等さまざまな電算処理の中で情報を管理しているが、平成2年の条例制定から相当の年月が経っており、情報化が急速に進む中で現状の条例で対応できているのか。

 

○総務部長

市の保有する個人情報の保護については平成2年に条例を制定しているが、一般事業者や法人等の情報を保護する条例はない。道内では札幌・函館・旭川・釧路・苫小牧等ですでに制定しているが、今後さらに情報化社会が進む中では、民間企業についても一定の歯止めをかける必要があると考えている。

 

○横田委員

ぜひ民間情報も含めて保護してほしい。これまで市の情報が漏洩したことはあるか。

 

○情報システム課長

一度もない。

 

○横田委員

市の保有する情報の実施機関が条例で定義されているが、病院が入っていない。病院はがんやエイズなど人に知られたくない情報が多いと思うがどうか。

 

○総務部長

病院は市長が設置者であるので実施機関に入っている。

 

○横田委員

同条例の施行規則では個人情報管理責任者を定めることとなっており、病院は高等看護学院処務規則に規定する教務主幹を充てるとなっているが、病院そのものについては誰がなるのか。

 

○総務部長

病院に限らずそれぞれの執行機関の課長職がなることになっており、病院では総務課長や医事課長等が管理責任者になる。

 

○横田委員

個人職員が独自に自分のパソコンやワープロで作った個人情報の管理に関して、条例の第6条第4項では「職員が自己の職務の遂行のみを目的として単独で作成する個人情報ファイル」は届け出等の義務はないが、フロッピーのコピー等は簡単にできるので、私はこれが一番危ないと思うがどうか。

 

○総務部長

昔の手書き文書も含めて公文書なので、むやみに公開にならないと認識している。

 

○横田委員

悪意はなくとも例えば家に持ち帰ってデータを紛失することもありえる。文書でも同様であるが、比べものにならないくらいの情報量が入るので、それらも十分考慮して対応してほしい。また、公務員の場合は地公法や条例があるが、情報管理の委託業者等、部外者が情報に触れる機会もあると思う。例えば委託の場合、契約時に何か対応しているか。

 

○情報システム課長

同条例第20条にも受託者の義務が謳われており、業務委託の契約書の中にも当該業務に従事している者及び従事していた者はこの契約の重要性を認識し、当該業務を受託することにより知り得た事項については、いかなる理由があっても第三者に漏らしてはならない、また秘密の保持に対して適切な教育・指導・監督をしなければならないということを謳っている。

 

○横田委員

市長は年1回同条例の運用状況を報告することとなっており、個人情報保護審議会の委員も定められている。委員はどのような人がなり、どのようなことが報告されるのか。

 

○情報システム課長

審議会の委員は、人権擁護委員2名、大学教授、弁護士、市民代表、報道機関、医療関係者の計7名である。また、年1回の報告は、個人情報ファイルの保有件数や目的外の届け出件数、外部提供の件数、電算処理の委託件数等についてである。

 

○横田委員

平成2年の制定でありいろいろ不備な点も出てきていると思うので検討してほしい。

女子高生が短いスカートやルーズソックスをはいて、化粧をしている、あるいは男子生徒は制服を着たままたばこを吸っているなど、尋常ではない状況が非常に目に付く。家庭での子供のしつけはもちろん一番重要であるが、学校や社会でのしつけもある。教育委員会として服装や非行等についてどのように考え、どのように取り組んでいるのか。

 

○指導室長

基本的には各家庭で子供をしつけるのが大切だと思うが、学校教育においてもひとりひとりの児童・生徒に対して十分理解を深める中で対応してきている。服装や髪型など、各学校で年度当初に経営方針を立てて、生徒指導の基本方針を立てる中で生徒指導部会等を組織しながら対応している。学習指導と並んで生徒指導は非常に大切であるので、慎重に対応している。日常的には各学級担任や学年の先生が一人一人の様子を見て各家庭と綿密に連携をとりながら取り組んでいるが、教育委員会においても教師ひとりひとりの実践的な指導力の向上という点で教育講演会等を設けながら充実に努めているところである。

 

○横田委員

すべてが学校の責任ではない。例えば昔は父親や先生は非常に厳しく怖かったと思うが、今は怒れない大人が増えている。街で煙草を吸っている子供達を注意できない大人が増えている。確かに体の大きな中学生2〜3人が煙草を吸っていても、暴力に対抗するすべもない者にとって注意することは非常に勇気のいることである。怒れない父親がいる中で、何か家庭でできないしつけができないか。

 

○指導室長

日常的に各学校で子供達の問題について真剣に取り組んでいるが、やはり家庭や地域社会との連携が必要であり、教育相談・家庭訪問、保護者会等で子供一人一人について情報交換をしながら努めている。また、PTAの組織等を利用しながら子育てについての話し合い等も行っており、文部省では今年度、家庭教育ノートを作成し、その中で「家庭とは」「しつけと子供の非行」「家庭でのルール」等6項目について具体的に例を示しながら、家庭に考えてもらうようにしており、学校と家庭とが連携を深めながら根気強くやらなければならないと考えている。

 

○教育長

難しい問題だと思う。高校生は教育委員会の指導の範囲を出ているが、中学校と高校の校長は定例的に会議を開きいろいろ情報交換をしている。ただ例えば家庭訪問で子供の部屋を見せてもらうと、灰皿が置いてあり、親はせめて学校では吸わないようにと指導しているような実態もある。各校の例を聞くと、例えば見学旅行や遠足の時などにビデオで他の子供の服装や行動を撮り、ホームルームの時間に見せると、子供は非常識だと笑うが、自分のことにまでは思いは及ばない状況とのことである。11月上旬の教育懇話会で、小樽桜陽高校の女子生徒から、学校には服装や髪型等いろいろなきまりがあるが、それらの議論を深めることによって自立する気持ちも生まれるという発言があった。今後、機会があれば高校でも日常のきまりや家庭のしつけ等について子供達がどのように考えているかという論議をもう一度巻き起こしてほしいというお願いをしながら、市教委の責任を果たしていきたい。

 

○横田委員

未来を担う子供達が正しく育つようにいろいろ考えてほしい。

 

○委員長

質疑終結。