平成14年第3回定例会総務常任委員会〜平成14年9月25日
○ 横田委員
◎ 道教委と北教組間の確認書について
私の方から、教育委員会に何点か質問させていただきます。
今定例会も各会派から教育問題が出ましたので、それだけ関心が高いことかなと思います。
まず最初は、本庁・本部間、道教委と北教組の本部間でいろいろ結ばれております確認書類の関係でございます。これにつきましては、道教委が3月に出しました本庁・本部間の確認書の是正に係る実施方針というものの中で、8月中に是正を行うという方針が示されておりました。精査すると、21件が明らかに法律等の趣旨を損ねる協定等々であるということで、それを8月に是正するということでございましたが、これについてどういう実態になっておりますか、ご報告ください。
○ ( 学教) 総務課長
今、横田委員が言われました21件という部分なのですが、これは、道教委と北教組が12件で、それから、高教組との間が8件、その他1件ということで、それで21件というふうになります。
道教委のその意見につきましては、9月1日以降、一部は削除、それから修正と。そういう中で、一部修正して見解を述べるというような形で、その内容のものに、ものによりまして12項目なのですが、それがさらに細部にわたっておりまして、その内容によって取扱いが削除になったり、見解という形で確認された、そういう形で整理されてございます。
○ 横田委員
3月の実施方針では、明らかに法令等の趣旨を損ねる項目を含んでいるうんぬんという中に、何項目かあるわけです。その中に、8月を期限として、全面破棄ですか、これを申し入れるというのが教頭任免に関する確認とか、あるいは組合主催の教研集会の参加についてうんぬんということがありますが、これは全面破棄されたのですね。
今のお話ですと、削除、訂正というお話ですけれども、そうですか。
○ ( 学教) 総務課長
内容によりましてというのは、例えば、お話がありましたように教頭の任免とか、その選考だとか、そのものによりまして、それがさらに細部にわたっておりまして、その項目の中で、これで正しいというものも中にはあるわけです。その部分については全部が全部削除ではなく、その文言も修正して見解にとどめるとか、そういうことでこの部分の取扱いを示したという形になっております。
○ 横田委員
私が道の方からいただいた資料では、北教組は12項目と言いましたが、そのうちの1項目目の教頭任免に関する確認、進路項目というのでしょうか、これは全部破棄ですね。それから、組合主催うんぬんというのも全部破棄、それから、合同教研の研修義務免関係のやつも全部破棄、それから、それ以降の勤務時間あるいは休暇に関するいろいろな確認書などがございますが、これについては削除とか一部修正ということになっていますが、そういうことでよろしいですか。
○ ( 学教) 総務課長
今、横田委員が言われたように、教頭任免そのものと、それから教研集会の関係、それから全道教研の運営に関するもの、これらについては全面破棄という形になっております。それは、今、委員のおっしゃるとおりです。
○ 横田委員
問題は、これがどういう形で市教委におりてきて、それを各校長あるいは学校教員におろすかということだと思いますが、これについてはどのようなスケジュールになっていますか。
○ 教育長
8月31日までの措置というのは、道教委と北教組本部間での措置ということで、その後に、例えば小樽市支部と教育局の間というのがございます。この関係のものは12月いっぱい、そして、その後、教育委員会、あるいは学校、支会との関係が処理されるということで、やはり年度内いっぱいで処理をしたいというのが道教委の考え方でございます。
○ 横田委員
それはわかりました。
今おりてきた8月末で是正されて9月1日からのものの指導徹底というのは、本庁・本部間で破棄されたのだということの通達といいますか、通知といいましょうか、これについてはどうですか。
○ 教育長
過日説明がございまして、この26日に臨時小中学校長会議を開き、私どもの方から指導について説明をし、理解を求める、そういう予定になっております。
○ 横田委員
明日ですね。8月中に決まっていて、9月もしばらくたっていますので、こういう確認が破棄された、あるいは削除されたのだということを早急に現場に徹底しなければ何の意味もないのかなという気がいたしますので、明日ということですので、ひとつその辺はお願いいたします。
それから、年度内に向けて局と支部ですか、それから、それ以降というお話ですけれども、ちょっと時間がかかるなという気がします。
それで、今回行われた是正によって、これは本庁と本部間ですが、それを追認しているものがあると思うのです。これはどうなさるおつもりですか。
言っている意味はわかりますか。本庁・本部間のもので市教委で追認している部分があると思いますが、これはどうしますか。
○ ( 学教) 総務課長
教育委員会と支部との間の追認関係でございますけれども、これにつきましては、今のところ、残っているのが三つほどございます。追認しているのは三つです。
○ 横田委員
どんな内容ですか。
○ ( 学教) 総務課長
教頭選考にかかわる面、それから少人数指導の面、それから初任研の取扱いの3点でございます。
○ 横田委員
3点目をもう一回教えてください。
○ ( 学教) 総務課長
初任者研修にかかわるものです。
○ 横田委員
こういったものも追認しているということで、親がなくなれば当然これも破棄していかなければならないと思うのですが、残っている三つについての方針はいかがなされるおつもりですか。
○ ( 学教) 総務課長
これにつきましては、本部・本庁間である程度考え方が示されまして、今後、局と支部が整理されていきます。
それらと並行して、市教委ができる部分については、話をしていきたい、こういうふうに考えております。
○ 横田委員
それでは、今出された本庁・本部間に関係のないといいましょうか、市独自で支部と締結している確認書あるいは協定、これはどのくらいありますか。
○ ( 学教) 総務課長
これにつきましては4点ございます。これは、昭和58年の勤務にかかわる労働慣行、これは既に議会の場でもお話し合いがなされましていろいろ議論した経過があるものでございます。
○ 横田委員
今のそれは1件ですね。あと3件あるのですね。
○ ( 学教) 総務課長
あとは、それに伴う覚書が1件ございます。この労働慣行の確認にかかわる覚書が1件でございます。あと、修学旅行の措置の関係です。あとは、小中学校の出席簿の扱い、この4点です。
○ 横田委員
今の58年度の労働慣行に関するものは、私も議事録をひっくり返して見せていただきましたが、これは、今のお話ですと、生きているのですね。どうしてこれがまだあるのかなという気がしますが、当時、議会でも問題になったということですので、私も目を通しましたが、この確認書の中にはこういう文言があるのですね。
労働慣行は、もともと法令規則によらないものであると。慣行が法令規則に準拠しないと。要するに、法令違反していても、これは否定されるものでなくて、むしろ尊重されるものであるという内容の確認書なのですが、これがいまだに生きているというのは、議会で問題になった当時からどういう進展になっていて今まで残っているのか、ちょっと理解できないのですけれども、その辺はどうでしょうか。
○ ( 学教) 総務課長
今、横田委員がおっしゃられたように、その確認書につきましては、そういう誤解を招く文言があるということで、これが取り上げられまして、これは5月9日に確認されましたが、それによりまして、58年の第2回定例会の中で議論されまして、覚書という形で、誤解を招く表現である、そういうものがあるので、真意として、勤務条件については法令等によって定められている、そして、これに基づいて、円滑な学校運営を図るための地域の中で長年培われてきたものとしての慣行がありますということで。3番目に、慣行は、法令や社会情勢の変化によって変える必要がある場合は、両者間の協議により改善されるものであるということで、誤解が生じた部分を整理したということで覚書が交わされております。
○ 横田委員
その覚書も手元にありますが、我々素人というか、一般人が思うに、最初の確認書は、簡単に言えば、法令に違反しているけれども、労働慣行で昔からずってやっているからお互いにいいべやと、こういう内容ですね。それを覚書で、ちょっと言い方が悪いから、何といいましょうか、誤解を招くおそれがあるので、この真意は次のとおりだという覚書を交わしたというのもおかしな話です。この確認書をやめれば済むことだと思うのですが、廃止すればですね。
20年前に締結されたものがいまだにあるというのは、私はちょっと解せません。これからいろいろなことが出てくると思いますので、こうしたものを含めて、さきほど教育長がスケジュールをおっしゃっていましたので、こういうものも視野に入れてお考えなされた方がいいと思いますが、いかがでしょうか。
○ 教育長
確認書については、8月31日までに、道教委と本部間で、これはやめますよ、これは法令に違反しているので削除します、これは一部訂正します、これは一部変更しますということがありました。そして、それは本庁・本部間のいわゆる交渉の中での確認についてのいろいろな問題について行われました。
しかし、それに付随して、道教委本体から通知とか、あるいはそういうものが出ているわけです。その通知を廃止しなければ全体的な廃止につながりませんので、それを3月までに実施したいというのが本庁の意思でございますので、我々ももう少し努力をするという姿勢をご理解いただきたい、そう思います。
○ 横田委員
その通達のいろいろなたぐいもわかっています。だからといって、難しいことをやっていただかなければ一歩も進まないのかなと思いますので、ひとつよろしくお願いします。
それから、ちょっと戻りますが、今の58年のものは、何か勤務時間内の支部の年次大会への出席のことでこういう確認になったのかと思いますが、聞くところによりますと、10月に小樽市内で全道教研がやられるということで、これに関してもこれからいろいろ問題が出てくるかと思いますけれども、正規の手続をとって出られるように、ご指導のほどをお願いいたします。
さらに、市教委と小樽市支部間でしたが、もう一段おりますと、学校と、要するに校長と分会でのさまざまな確認事項があるやに聞いております。これらについて把握されておりましたら、まず、その件数をお答えください。
○ ( 学教) 総務課長
学校分といたしましては、全部で183件、当時、勤務の実態調査をしたときに、45校ございまして、その際には183件です。
○ 横田委員
全校にあるわけですか、45校ですか。
○ ( 学教) 総務課長
これにつきましては全校にありまして、本部・本庁間の追認事項がそのうち154件となっております。
○ 横田委員
代表的な例を二つ、三つ、どんな協定がされているのか、教えてください。
○ ( 学教) 総務課長
主なものとしては、勤務時間のことについて、割り振りとか、労働時間、勤務条件、これらについての学校長と教頭先生と分会との話ということで、確認そのものが、全部確認書を交わしているわけではなくて、口頭の回答、そういうものもございます。
○ 横田委員
ちょっと前後して申しわけないですが、本庁・本部間で削除になった中に、勤務時間の関係がいっぱいあるのです。現行、休息時間を前後に置いて休憩を後ろに置くというのも改めなさいというか、それを削除されているというふうに私は読みました。
今おっしゃったように、学校レベルでいろいろな勤務時間に関するものがあるようですが、この中で、やはり明らかに法令の趣旨を損ねるといいますか、そういうものもあると思いますし、把握されていると思います。それも順を追って、法令に反する、趣旨を損ねるものを残しておくというのもおかしな話ですので、その辺はまたこれからも推移を見守っていきますので、ぜひぜひご指導のほどをお願いいたしたいと思います。
今回、本庁・本部間でこういったことがされたのを一つの機会としまして、これまでのものを見直し、あるいは、悪いものがあったら訂正していただくというふうにお願いをいたします。
◎ 長期休暇中の自宅研修について
次は、夏休みといいますか、長期休暇中の自宅研修について、これもいろいろ話題になりましたが、夏休み期間中、自宅研修をする場合は、当然のように研修計画を出してさせる、あるいは、終わってからの報告書ですか、どういう研修をしたのかというものを提出させるということなのかなと思います。
小樽市の今年の夏休みに関して、実態はいかがでございましたか。
○ ( 学教) 総務課長
今年の夏季休業期間中における実態調査そのものは、現在まだ行っておりません。行っていない理由といたしまして、文部科学省が、この夏休みに入る前から、この調査をしますという意向を出しておりまして、それらを受けまして、道教委がそういった調査をするという計画がありますので、それらと重複しないようにということで、市教委としてはやっていないわけでございます。
○ 横田委員
結論は、これからやりますよということでよろしいですか。独自にですか、道教委から来る内容でしょうか。
○ 学校教育部長
実は、道教委と文部省の両方でこの夏休みの調査をする予定でございましたが、道教委の方は、同じものをするのであったら文部科学省に準じた文部科学省のものということで先日報告を受けました。私どもの方も、市教委独自でやるというよりも、道のものに準じてそれを使わせていただく予定でございましたが、道も国のものということで、9月末までにしたいということでございましたけれども、文部科学省が遅れているようでございまして、何日もしないうちに恐らく道の方におりてきて、再度、私どもの方に来るのではないかなと予想されておりますので、その結果を小樽市のデータにしていきたいというふうに考えてございます。
○ 教育長
夏休みの実態についての調査はこれから行われますけれども、5月にまとめどりがなくなったので、夏休みにおける勤務が変わりますよという通知が道教委からありました。それで、校長を集めて、こういうふうに変ったから指導しなさいということをお話しました。
その骨子は、もし自宅で研修をするのであれば、きちっと研修計画を出しなさい。しかし、研修計画を出して、研修報告を出すということは大変困難な問題なので、校長としては厳格な審査、厳格な指導をしなければいけませんよと。それよりも、むしろ教職員は夏休みにもっと年休をとった方がいいから、1年間に40日分があるのだから、その中の10日間でも年休をとるように指導することもあってもいいですよと。さらに、もし、年休もとらない、あるいは研修計画も出さないということであれば、学校に出校を命じて、学校で事務、あるいは授業のための教材研究、そういうようなことをしなさい、そういうふうに指導しました。
休暇が終わってから、校長さん方にいろいろお話を聞きますと、今まで学校に出勤するような状況にはなかった。けれども、出勤する先生が大変多かったと「じゃ、その結果は、今度の調査の結果でわかりますね」と言ったら「そこではっきりすると思います」と。研修計画をきちんと出して承認したという例はほとんどなかった、そういうふうに聞いております。年休もかなりあったと。それらの実態がこの調査に出てくると思います。
○ 横田委員
そうですね。私の家の近くにも小学校があるのですが、そう言われれば車が多かったのかなと。ひとつ、調査の結果も、当常任委員会なり、いずれかでお示しいただきたいと思います。
これはちょっと側聞したのですが、今言ったように夏休み中はこういう話になりまして、今言ったように出勤した先生方もおられるようです。当然、出勤すると出勤簿に印をつくのが我々が考えても当然かなと思うのですが、一部の学校では、出勤しても印を押さないと。これは、判を押すと自宅研修を認めないことになる、そういう教員がおられるということをちょっとお聞きしました。調査にそういう報告があるかどうかわかりませんけれども、そういった実態ももしわかればお知らせ願えればと思います。
◎ 勤務時間中の組合活動について
最後ですが、1定の当常任委員会だと思いますが、勤務時間中の組合活動によって道が処分を行いまして、処分といいましょうか、給与の返還命令を出しました。それで、1定でお聞きして、小樽の場合は何人が該当するのだと聞きますと、わからないということでございましたし、そうかなということで、2定でもたしか聞いたのではなかったでしょうか。それでもわからないということでした。
やはり、勤務時間中に正規の手続をとらないで組合活動に従事したということで、そういう処分があったわけですから、それについて指導されている市教育委員会が、何人にそういう処分が来て、返還命令が何人に来て、返還したのが何人ぐらいかということを、市教委はもちろん、我々も知りたいですし、それから、市民も知りたいというか、真剣に先生方があれしているか、そうでないのかというのを知りたいなと思うのです。この数字はどうですか。名前を言えとはもちろん言っていませんから、何人に返還命令が出されて、給与を返した方がいるのか、いないのか、いるとすれば何人いるのか、教えてください。
○ ( 学教) 総務課長
横田委員のご質問は給与の返還についてということだと思います。
給与の返還につきましては、道教委が責任を持ってやっているということで、市教委には余り正確な話は伝わってこないのです。今までも何回も聞いてきた結果、最近になってわかったことは、給与返還の対象となる方が88人に対して、個人ごとに納付書を出して給与の返還請求を行ったと、現在、全額納入されていると。
○ 横田委員
納入されているのですね。
○ ( 学教) 総務課長
おりますという返答をいただいています。
○ 横田委員
88名に返還命令があって、全員が返還したということなのですね。そういうことはやっぱり知りたいですね。どうなのか、返していないのかな、返したのかということです。それは、最近わかったと言いますけれども、聞けばすぐ教えてくれたのではないですか。どうなのですか。
○ 教育長
給与の支給は道教委本体がやっておりまして、そういう意味で、給与カットも道教委の給与課から各該当の先生に直接納付書を送付したということがありまして、しかも、プライバシーにかかわることなので、教育委員会といってもお知らせできませんというのが当初の姿勢でございまして、最近までわからなかった、そういう状況です。
○ 横田委員
終わります。