平成18年第1回定例会総務常任委員会〜平成18316

 

◎議案第45号について

○横田委員

まず、いわゆる文化芸術は、条例は別にしましても、我々の内面といいましょうか、なくてはならないものという認識は間違いなくありますし、もっとやはり文化は振興しなければならないという気もします。

小樽市の経済状況がこんな状況ですから、こんなときにという声も若干ありますけれども、私は、こういうときこそやはり文化を振興させて、もっと小樽を活性化していかなければならないと、これは私の意見ですけれども、そう思っております。

そういうことで、今回、この議案第45号が出されたわけですので、それについて何点か聞きます。

まず、基本方針、基本計画の部分で、文化芸術に関して、行政がかかわっていかなければならない育成支援ということが条例部分の中でもうたっておりますが、この行政が行うその育成支援には、具体的にどのようなことを考えているのか。

 

○秋山委員

公明党として、やはり博物館、図書館、美術館、文学館のハード面においては、社会教育施設の充実、またソフト面においては、それら施設、またその文化芸術に携わる方々、また受講する方々に対して開かれる講座とか講演、その内容を充実していく、こういうところにあるのではないかと考えます。

 

○横田委員

そうですね。現在でもそういう分野があって、行政としてはやっているのでしょうけれども、さらに、今、委員言われたような支援を行政がやっていくのだということなのだと思いますので、その辺は、何を具体的にどうやるかというのはこれから決まっていくことなのでしょうけれども、その辺はわかりました。

基本方針の部分でもう一点は、先ほど菊地委員も言われたように、今、私から秋山委員に言ったように、文学館、美術館、図書館、そういったところ、昨日も言いましたけれども、学芸員とか、それから司書とか、専門の方がいて業務運営されているわけですけれども、先ほども出ましたが、指定管理者制度を進めていくと、その辺は先ほど市長専権事項ということで言っておりましたけれども、いろいろな面で、効率がよくなるかわりに不都合な部分も出てくるのかなと。条例の中ではその文化施設の整備・充実ということでありますので、 それが指定管理者制度導入等々に及んでいると。先ほどの菊地委員と同じ質問になりますけれども、それについても、改めてお答えいただきたいと思います。

 

○秋山委員

今、質問者の方もそのようにおっしゃっているので、同じ答弁になるかと思いますけれども、さっきも述べましたように、あくまでもこの指定管理者制度の導入というのは市長の専権事項であり、また、市長の行政的判断で行われるべき事業と考えております。

 

○横田委員

次、アーティスト・バンクについて尋ねますが、私は市内にどのぐらいこの文化活動に従事されている方がいるのかわかりませんけれども、無制限という話ではないと思いますので。提案者としては、どの程度ぐらいの登録者がいると予測されておられるのか。

 

○秋山委員

これは登録して、受け付けなければ、わからない問題かというふうに考えております。

 

○横田委員

確かにそうですね。そのアーティスト・バンクに登録する、例えば1,000名とかが登録されるわけですけれども、分野別でしょうか、いろいろな多くの方が登録されると思いますが、文化芸術振興のために登録者をどのように活用されていくのかについて尋ねます。

 

○秋山委員

これは、条例の目的の部分にうたっていることかと思いますが、今、ここですばらしい新聞の記事があったので、それを示してお答えしようと思いましたところ、慌てて出てきて、申しわけないと思っておりますが。このさまざまに眠っている、その人材を活用して、大いにそれを生かしていきたいというふうに思っております。その情報の提供者というか、仲裁役がこのアーティスト・バンクになるものと考えております。

 

○横田委員

施設使用料が登録者には免除することができるとありますが、これは考え過ぎかと思いますけれども、例えば施設の使用料の減免が欲しくて登録するのだと、言い方がわかりませんが、あまり芸術・文化活動にない方でもそういったことを求めて登録する方が出ないとも限らないわけです。ですから、条例の中でも、こういう方は登録できないという、そういう除外規定はありますけれども、それに該当しない方は全部受け入れるというように、そういうふうに読み取れるわけです。そうすると、今言ったような問題も起こり得るかと思いますので、現実的には難しいのかもしれませんが、審査みたいな、この人は登録していいのかとか、ちょっと難しいが、その辺をどう考えているかということを伺います。

 

○秋山委員

登録者に関しては、多ければ多いほどその宝物の発掘になるのではないかというふうに考えますので、これは、あくまでもはじくことを前提にしてつくるのではなくて、さっきも言いましたように、市の行政主導で行われるものに対しては、ある程度チェックというものは必要ではないかと。社会的通念で、社会の秩序を乱すような行為を行う者に関しては、やはりある程度チェックするという体制も必要かと思っております。

 

○横田委員

その言い方はわかるのですけれども。ただ、今言ったように、だれでもかれでも登録していいという話でもなかなかないと思います。その辺は、細則等で詰めていくことになるのでしょうけれども、その辺もまたよろしくお願いします。

最後に、支援という項目がありまして、その功労を顕彰すると、非常にいいことだと思うのですが、これは、教育委員会に尋ねますが、現行の文化功労者といいましょうか、文化に功労があった方々の表彰は、どのようになっているわけですか。

 

○(教育)生涯学習課長

顕彰の件でございますが、今の文化教育部門としまして、市が表彰しております中に、功労者表彰というのがございまして、その基準としましては、文化の振興への功績が特に顕著であるといった部分が一つございます。それから、小樽市文化団体協議会が、小樽文化賞というものを昭和60年から設けてやってございまして、その中で、文化貢献賞ないしは文化奨励賞といった表彰がございます。

 

○横田委員

条例で顕彰制度について規程する部分はありますか。

 

○秋山委員

はい、あります。

 

○横田委員

そうですね。顕著な成果をおさめた個人及び団体の顕彰に努めるものとすると。これで、今の顕彰制度が何か変わるようなことは、今の改定、さらにこの条例によって何か違うというか、仕組み、やり方を変えようという教育委員会としての考えはあるのですか。

 

○(教育)生涯学習課長

まだ具体的な内部での詰めは全くやってございませんけれども、一つの考え方ということで話したいと思ってございます。

私、先ほど申しました二つの顕彰につきましては、どちらかというと、それまで過去に長い実績を持っているということでの顕彰であろうかというふうに考えております。

今回、仮に表彰規程というものがあるとすれば、これは別な意味でやはり考えていく必要があるのかということで、例えば全国・全道の中で、非常に脚光を浴びたことがあるというようなことに対しても、その対象として考えていくのも一つの考え方かなというふうに考えてございます。

 

○横田委員

◎高校の間口の関係について

教育委員会に高校の間口の関係でお尋ねいたしますが、今日、多分発表になっているのかな。18年度は小樽市は間口の削減はなかったわけですけれども、以前は潮陵高校がされまして、総務常任委員会全員、市長、教育長、議長が道教委に行ってお願いしたこともあります。

道教委の高校の定員の計画というのがあると思うのですが、これについてお知らせください。

 

○(教育)学校教育課長

道立高校の適正配置に当たりましては、北海道における中学卒業者の減少がかなり大きくなってきているという状況があって、ちなみに数字を申し上げますと、昭和63年度は9万2,000人ほど卒業者がいましたけれども、平成12年度は6万7,000人、18年度においては5万3,000人と半減するような状況になってきてございます。そういったことを受けまして、道教委の方では、平成12年度6月に公立高等学校の配置の基本指針と見通しというものを公表いたしまして、それに基づきまして、平成19年度までに公立高校の間口といいますか、その調整を今行っているという現状でございます。

 

○横田委員

これはもう全道だと思いますけれども、小樽も当然、感覚的には減っていると思うのですが、小樽の中学卒業者の数などについて、お知らせください。

 

○(教育)学校教育課長

小樽の中学卒業者の減少傾向は全道的な傾向と同じでございまして、平成13年度は1,444人いたのですけれども、これが平成17年度は1,196人と、248人ということで250人近くの減になってございまして、今後、18年、19年度においても102名ほど減少していくという形の中で、平成19年度は1,094人ほどになってくるという状況がございます。

そういったことで、高校の間口を平成13年度からいきますと、大体3間口、桜陽高校、工業高校、それから先ほど横田委員がお話になりました潮陵高校の削減が現在行われているという状況でございます。

 

○横田委員

小樽も減っているということもあり、当然ですよね。後志1学区になったというのですか、我々も提案もし。先ほど言われた道教委の計画ですが、基本指針の見直しでしたか。それで、19年度までその計画がなされているということですが、小樽について、間口の関係では、計画上どんなふうになっているのですか。

 

○(教育)学校教育課長

平成17年度から公立学校の通学地域が改正されまして、今まで後志が1学区、2学区、3学区と三つに分かれていましたけれども、それが後志学区という形で一つの学区になりました。それで、17年度は1間口ということで、小樽潮陵高校が間口減になりました。それから、18年度、19年度という中で、1間口から2間口の減が必要という形では、道教委の方の計画になってございます。

 

○横田委員

19年度までに後志学区で一つから二つ減るということでよろしいですか。

 

○(教育)学校教育課長

おっしゃるとおり、18年度から19年度で1から2間口減という形になってございます。

 

○横田委員

なぜこんなことを聞いているかといいますと、先日、道新の夕刊に、道立高校の再編ということで記事が出て、これによると、適正規模が1学年4学級から8学級なのだと、その4があって3学級になると、それは近隣校との再編とか、それからもっと少なくなればそれを削減とか、統廃合、そういうふうになるという話なのですね。これについての記事の内容についての詳細というか、道教委の計画が出ていますので、お知らせください。

 

○(教育)学校教育課長

道教委の方は、昨年12月に高校教育推進検討会議というのがございまして、そこからこれからの本道における高校教育のあるべき姿とそれを踏まえた高校配置のあり方についてということで、答申を受けまして、今年の2月、ごく最近ですけれども、高校教育に関する指針と、素案でございますけれども、そういったものが出されておりました。この指針の中では、教育水準の維持・向上を図るために高校配置の基本的な考え方を示しているという形で、複数年をイメージしているものであります。基本的には、人材育成とかそういった形で三つの柱を立ててございますけれども、高校配置の考え方というのは、学級定員は40名という中で、今、横田委員がおっしゃったように、  

1学年4から8学級が標準学級だという形で述べていまして、3学級以下については、近隣校と再編なり統合なりというのが骨子になっているという、その計画でございます。

 

○横田委員

小樽商業高校の卒業式に行ってきましたけれども、4学級だったのですね。それは1学級30何人ぐらいかな、少なくなったと思ったのですが、現実に商業高校の間口削減が、という話ではないですけれども、先ほどの後志の中で二つぐらい、19年度までという話ですし、それから今言ったような計画が新しく出てきたということで、心配するのは、小樽でもまたどこか間口が減るのではないかと。すぐというわけではないでしょうけれども。

今まで我々がやっていたのは、道教委が「はい、小樽はどこどこだよ」となったら泡食って、さっき言ったように、陳情に行ってお願いをします。教育関係者なり教職員組合なんかも一緒に行きましていろいろお願いするのですけれども、どう見ても、今だから言いますけれども、行ってもなかなかこれはひっくり返るなんていう感触ではなかったのです。言い方が悪いかもしれませんが、取組の仕方がちょっと芸のないといいましょうか、やはりもうちょっと小樽の高校教育をこういうふうにしたいとか、それから、間口を削減されたら困るのだから、そのためにはどうしたらいい、こうしたらいいと、一般の人たちの、親たちの声もあると思うので、ぜひそういう声を何か聞いたり、それから、どういうふうに高校教育を、高校の間口を守っていくかという、何かそういうものができないのかなというか、していかないと、さっき言ったような、示されてから泡食って行くというような、そんな対応になってしまうのではないかと思うのです。何かお考えはないのですか。

 

○(教育)学校教育課長

今、お話がありましたように、市教委では、道教委のその計画に対して、今まで市長とか、当然教育委員の皆さんにも行っていただいて、道に行って、要請行動なり陳情なりいろいろやってまいりました。確かに市民サイドからということになりますので。ただ、これだけ生徒が減少している中では、今、横田委員がおっしゃったように、今までの取組で果たしていいのかということは当然ございますし、この高校のあり方といいますか、その検討に当たってその自治体だけの意見というか、考え方だけというか、やはり広く教育関係者とか、それから経済界とか、そういった方々の考え方というのはある程度やはり必要ではないだろうかというふうには考えてございます。ですから、教育長が諮問して答申をもらうということではなくて、そういった立場で広く、そういった協議の場を設定したいというふうには考えてございますし、それに基づきまして、小樽の高校教育のあり方について、そういった関係者の皆様から考え方を、傾向と申しましょうか、そういったものを聞いて、どういうふうな思いを持っているのかというのを把握していくためのそういった検討懇話会みたいなものの設置を、今考えているところでございます。

 

○横田委員

私たちが一般の方々とお話しする中で、例えば商業と工業の職業学校をうまく調整して一緒にせよとは言わないけれども、そんなこととか、それから前にも私はこの常任委員会でも質問させてもらいましたけれども、その私学再編をして、私学といろいろな何かできないかとか、そういった声も実際にあるのです。それで、今、その懇話会、検討会、そういうのをお考えだというのですけれども、それは非常にいいことだと思いますし、逆にそういう声を聞いたり、それから、どういうふうにしていくのかというしっかりした方針を小樽で持っていかなければならないという気はするのです。何かお考えだというのですけれども、具体的に何かなっているのですか、例えばメンバーとか、人数とか、どんなことをやるとか。

 

○(教育)学校教育課長

まず、先ほども話しましたように、検討懇話会みたいなのを立ち上げて考え方を聞いていきたいというふうに思っております。そのメンバー構成と申しますか、まず学識経験者と言われる方とか、それからPTAの代表者、中学校のPTA、それから中学校の校長、教頭、 公立学校の校長とか、それから、当然、私立の校長も入れたいというふうに思っていますし、それから公立高校のPTA、商工会議所、青年会議所、そういった方々、12名ほどでそういったものを構成したいというふうに考えてございます。また、どういうことを話し合うかという中身は、先ほど委員もお話しされましたけれども、普通科と職業科のあり方というのは当然あると思います。いろいろな中で、普通科の要望の声が強いというふうに聞いていますし、そういった部分、それから道教委の方で計画が出されています特色ある学科と申しましょうか、総合学科的なものが果たしてどうなのかという問題とか、それから、公立と私立のあり方と申しましょうか、そういったこともお話をいただいて、小樽の望ましい高校教育というのはどういうものかということを、それぞれ御意見なり考え方を伺っていきたいというふうに思ってございます。

 

○横田委員

今、PTAも入っていましたか。当然入っていますね。

(「はい」と呼ぶ者あり)

PTAからもそのような考えを聞かなければならないと思います。

考えているということでなくて、ぜひ進めてほしいといいましょうか、ということであればやってほしいと思いますし、小樽から間口が、どことはわからないけれども、また一つ減るなんていうことになりますと、やはり親にとっては大変なことだと思うのです。だから、今言ったことがすぐできるかどうかは別にしても、これ前向きに積極的にやっていただきたいと思うのですけれども。道教委の方の計画がそのまま固まって、今まで動かなくなってしまったのは、年々どのぐらいなのでしょうか。ですから、それに当然合わせなければならないと思うのですけれども、固まる前というか、決まる前に、そしていろいろな意見を言うということになると思うのですけれども。それは、何かお考えというのは持っていないのですか。

 

○(教育)学校教育課長

道教委の方では、今、素案が出ていまして、それを固めていくという形になると思いますけれども、7月から8月ぐらいというふうに私どもの方も考えてございます。ですから、それに間に合わせるために、私どもはこれを立ち上げていきたいと、4月になりましたらこれを立ち上げて、それに間に合うべく精力的にというか、会を開いていって、道教委の方に考え方を伝えていきたいというふうに考えているところです。

 

○横田委員

メンバーの中に議員は入っていないのですか。

 

○(教育)学校教育課長

まだはっきりしたものでございませんけれども、議員というか、要するに教育関係者とか、経済界とか、そういった方の声を聞きたいというふうに考えていまして、今の中ではちょっとメンバーの中には入っていません。

 

○横田委員

絶対、間口が減らないようにいろいろな対策を、いろいろな方々から聞きながら進めていくというやり方がぜひ大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。