平成22922日 総務常任委員会

○横田委員

◎小樽文学館・美術館のポプラ並木伐採の中止方について

ポプラの関連でちょっと話をさせていただきます。やはり、今、山田委員が聞かれたように、整備方針に示されていたわけですから、我々は、それをしっかりとやっていただこうということで予算を通したのです。

それで、私事で恐縮ですけれども、私は稲穂東8丁目で誕生しています。今の稲穂1丁目です。ですから、日銀とか、貯金局とか、あの辺は、色内駅の踏切がありますので、小さいころからよくポプラを、大きさはちょっと記憶にありませんけれども、見ていましたので、そういったノスタルジックに戻れば、残してもらうのは極めていいのかもしれません。ただし、るる御説明があったように、危険性の問題もそうですし、行政の計画の進捗のことも含めますと、なかなかやむを得ない部分もあるのかというふうに思っております。

◎パーソナルコンピュータについて

私のほうからは、財政は好転してきたとはいえ、まだまだ当然ながら予断を許さない。本当に節約できる、削減できるところは、1万円でも2万円でもしなければならないという立場ですし、我々議員もしっかりとそういうヒントやアイデアがあれば、提言をさせていただいて、行政のほうでやっていく。そういう観点から、前回の第2回定例会の予算特別委員会では、庁内に数千台ありますパーソナルコンピュータのソフトの話をさせていただきました。ほとんどの方が使っているオフィスソフトですね。ワード、エクセル、あるいはアウトルック等々を使っているのでしょう。一太郎を使っている方もまだおられるのかな、大分、ワード系、マイクロソフト系にかわられてきたと思いますが、その費用が、前回質問したときには1パッケージが二万数千円と言っていました。それに数千台を掛けるとどんな額になるかおわかりでしょうが、前回の復唱になりますけれども、例えば県レベルで三重県だとか、多くの自治体でマイクロソフトをやめて徐々にオープンオフィスという無料のソフトに変えていっています。それによって、本当に4,000万円、5,000万円と数千万円単位で節約ができているという事例が実際にあるわけです。これからも、そういった自治体は増えていく、それから企業なども増えていくと思うのです。

確かに、いきなりの切替えというのは、互換性があるとはいえども、使う人たちには多少の不便さというか、勉強が必要でしょうし、苦労が伴うと思います。ただ、少し苦労することによって、仮に四、五千万円とは言わないけれども、学校の教育ソフトのほうはそれぐらいなるのかもしれませんが、2,000万円くらいかからなくなるということになると、市全体の財政の中では、小さいかもしれませんけれども、2,000万円という額は大変大きな額です。それを、この場合は検討してはいかがかというふうに申し上げたのですが、何かされたのでしょうか。

○(総務)情報システム課長

前回のオープンオフィスの件で、ワードとかエクセルのかわりにそれを使ってはどうかというお話でしたけれども、私のほうでそのときに答弁したのは、窓口等で使用している業務のソフトにつきましては、それとの互換性がうまくいかないということで、将来的には合うのかもしれないのですけれども、今後、研究していきたいということで話をしたのです。今のところバージョンアップとか、その辺を注視して見ていきますけれども、まだ、今使っている私どもの業務ソフトと互換性がうまくとっていくことになっていないものですから、他市町村の様子を見ているという状況です。

○横田委員

情報システム課長としては、そう言うしかないのかもしれません。ただ、先ほど言うように、県レベルとか大きな企業でも使っているのです。セキュリティの問題もおっしゃいますけれども、それもきちんと知恵を使って、あるいは業者を使ってやると、その管理費が多少かかるでしょうけれども、相当大きな削減になるわけです。その互換性の問題は、今、使っているファイルを開くと、ちょっと形が崩れるということはありますし、表計算でも一部ならないものがあるのかもしれませんけれども、最初からそれでつくっていけばいいのです。この前もちょっと言いましたけれども、ワード、エクセル、本来のソフトはできるものは1台残しておけばいいのです。

言うほど簡単ではないかもしれませんけれども、少し汗をかいたり、苦労していただくということです。たぶん、昔のワープロからコンピュータにかわっていくときに、皆さん方は大分苦労されたと思います。いずれオープンオフィスというふうになりますので、そのためには、やはりちょっと研究していただきたいというのが1点です。これは、この前も言いましたので、これ以上は言いませんけれども、検討の場をつくっていただきたいと思います。

もう1点、今、庁舎内のコンピュータシステム、それから教育委員会、学校関係、消防とか病院等々ありますが、市長部局の本庁舎内のメーンフレームを使ったり、サーバの関係があるのでしょうけれども、年間のかかるシステムの保守料など、維持管理を含めて経費はどのぐらいでしょうか。

○(総務)情報システム課長

平成21年度の決算ベースになりますけれども、1億5,900万円程度です。

○横田委員

教育委員会では。

○(教育)総務管理課長

ただいまの学校関係では、小・中学校で教育用753台、校務用で41台、計794台のパソコンがインターネット環境で使っておりますけれども、それにかかわる管理費用としましては、サーバのリース代、それからウイルスソフトも含めた保守点検、インターネットの回線料を含めて、年間で大体900万円となっております。

○横田委員

1億5,900万円でしたか。合わせて1億7,000万円ぐらい、そのほかに消防は言っていなかったので金額はわからないと思います。あるいは、当然、病院なんかも結構な管理費用でしょう。

何を言いたいかというと、今、コンピュータのシステムも、こういった自治体とか、大きな企業に入り始めてから、第4世代に入ったと言われているのです。これは、値段も変わらないのですけれども、最初は汎用機で、ばかでかいメーンフレームを使っていたり、それから徐々にサーバも当然これからは、クラウドコンピューティングで、インターネットを中心にすべての業務をやるということです。今、自前でサーバを置いたり、メールのアドレスを全部自前でやっているのですが、そういうことは必要なくなるというか、なかなかうまく説明できませんけれども、グーグルに代表するように、非常に自治体向け、それから極めて大きい企業向けにサーバ管理をしなくてもよくなったのです。サーバ以外でもいろいろなことがあるのです。セキュリティも完璧ですし、それから容量を気にする必要がないのです。例えば、皆さん方のメールの容量はどうなのかわからないですけれども、無限に使えるのです。ですから、削除しなくてもいいわけです。それから、グループウェアとか、いろいろな面で進化的なコンピュータの使い方ができているのです。

そして、冒頭申したように、極めて費用の削減になる。今言った1億数千万円、幾らになるかは別にしましても、一例を上げると、グーグルという会社をご存じでしょうけれども、そこの一つのアカウントを年間使うのに6,000円だそうです。1,000アドレスだから600万円、2,000でも1,200万円、ウェブだけで考えますと10分の1以下です。そのほかにもいろいろな機能があるので、もちろん、先ほどから言うように、直ちに移行すれとは言いませんけれども、研究をしていただきたいのです。そのクラウドコンピューティングをしっかり勉強すると、例えば自前で持っているサーバも要らなくなるわけですし、管理も要らなくなる、運用面では非常に楽になります。もちろんいいことばかりではなく、いろいろな情報管理が必要かもしれません。繰り返しになりますけれども、これもやはり職員の方々に苦労していただいて、本当に1万円でも2万円でも節約していただきたいというのが私の質問の趣旨です。これについてお考えがあれば、お聞かせください。

○総務部長

あまり詳しくないので、基本的な考え方について話をさせていただきますけれども、前回の議会でも御質問をいただいて、少し勉強会をしながら、先般もたまたまこの自治体クラウドの勉強会を内部でやりまして、2時間ほどレクチャーを受けたのですけれども、一つは、やはり小樽の今のIT関係というのは、ほかの自治体に比べても少し遅れぎみです。ご存じのとおり、先ほどありましたが、ようやくサーバ方式に今変えようとしています。ところが、進んでいるところはもう次の世界に入ってきています。ここの部分の遅れというのは、サーバ方式を通り越して一発でそちらへ行けるかというと、これはまたなかなか難しい部分だと思います。

今、情報に関する勉強会というか、研究会を立ち上げ、行政における情報の進め方というものを庁内のメンバーで少し勉強会をして、ポイントを絞りながら自治体の受ける情報について、特に小樽における基本的な指針みたいなものをつくろうと思っています。情報化計画と言いますと、なかなか縛られて大変なものですから、また歩みが早いものですからついていけないということがありまして、指針をつくろうということで今はやっております。その中で、たまたま先ほどお話にあった部分も検討の一つに入っておりますので、これはやらせていただきたいと思います。

それから、経費の問題がありましたが、小樽市全体で約2億円、こういう事業にかけております。ところが、全道の平均をちょっと調べたのですが、ほかの市で10万人都市だとおおむね5億円から6億円をかけています。そういう意味では、小樽市は、お金をかけずに、ある意味では辛抱をしながら、古い機械を使いながら、自前で修正をしながらというやり方をしてきたのです。ところが、残念ながら、今、いろいろな医療や税や保険で制度改正ばかりあって、非常にお金がかかるようになってきました。そういう中では、今、御指摘の部分を含めて、本当にお金のかからない方式をとっていかないと、これからの財政負担は大変厳しくなると思います。ですから、御指摘の部分を含めて、今、勉強会を始めて、そう時間をかけないでやろうと思っていますので、その成果をまた議会の中でも報告させていただきたいと思います。

○横田委員

もう終わりますけれども、小樽の某社の事例が出ています。ここは、完全アウトソーシングしているのです。それで1,800万円です。それでも、4,000万円から5,000万円節約できたということです。規模は、そんなに大きくない企業です。それから、総務省が、本年5月に自治体クラウドということで、自治体のいろいろな情報もクラウドでやりましょうという流れになっているわけです。ですから、小樽市も先取りして、サーバのお話が出ましたけれども、サーバもやはり自前で機械を持っていると、どんどん陳腐化していくのです。ただ、企業はこれが仕事ですから、どんどん新機種に更新していく、それを我々が有料で使わせてもらうという形で提供されています。消防の音楽隊の30万円もなかなか復活できない厳しい財源状況の中で、うまくやれば何千万円も節約できる可能性のあるところには、今、総務部長が言われたように、しっかり勉強会を立ち上げたり、検討の機関を立ち上げていただいて、やっていただきたいと思います。

やはり、ITがすべてとはもちろん言いませんけれども、小樽市もお金を使っていないわりにはITの使い方ではすばらしいと言われるようになっていただけることをお願いして、私の質問を終わります。