平成11年第3回定例会予算特別委員会〜平成11年9月20日

 

○横田委員
朝里共同住宅について

老朽化が進んでいるが、現在の入居形態と今後の見通しについて説明せよ。

 

○住宅課長

昭和33年に道の住宅供給公社が建設し、市が管理委託を受け、入居者が家賃を支払い償還が完了した時に所有権が無償譲渡されるシステムで、3階建の内1階が店舗、2〜3階が住居の構成である。所有者は市を含め7名おり、住居部分で市営住宅と位置付けているものが6戸ある。現在は償還中なので所有権はまだ公社が有している。

建物に関しての窓口は住宅課が担当している。

 

○横田委員

現在住居者は何名か。

 

○住宅課長

全18戸中、6月現在1世帯である。

 

○横田委員

落雪や老朽化による壁落ち等で危険な状況にある。また小樽側の入口が開放されたままで出入り自由になっており、ゴミ袋と古着で足の踏み場もなく不衛生な状態が放置されている。3階は古雑誌が散乱しタバコの吸い殻も見受けられ、付近では非行の温床になると心配されている。また、店舗部分は相当以前から水漏れ等で使用不能なのに賃貸料を支払うのはおかしい、修繕してほしくても自己負担のジレンマがあるとの声がある。平成9年に地権者が集まり要望を提出したと聞くが、それに対する回答はどうしたのか。

 

○住宅課長

正式な文書としては受けていないが、議会ではそうしたやりとりがあったと聞く。

 

○横田委員

文書の控があるので後程見てほしい。償還終了まであと4〜5年あるが、それまであの状態のまま放置するのか。

朝里十字街という小樽の玄関口に位置するが、今後についてはどう考えているのか。

 

○住宅課長

償還終了は平成20年12月だが老朽化が著しく市民の心配もある。平成9〜10年に地権者全員による集会や個別の折衝で、権利者が輻輳している状況下で解体も含めた協議を進めているが、将来所有権が発生するという前提もあり時間がかかっている。ただ、現状開放されている部分は立入調査し、実態を踏まえて権利者とも協議をしたい。

 

○横田委員

権利者の大方は意見がまとまっており、一括償還等して早く解体してほしいと聞く。何名が反対しているのか。

 

○住宅課長

2名が不承知と聞く。社会情勢も変化しつつあり、また年を経るごとに一層老朽化も進んでいくので、再度協議していきたい。

 

○横田委員

早急に対応してほしい。また、再生マスタープランには丁度この建物の後側に新光住宅の計画があり、平成17〜18年で50戸整備する内容だが、現共同住宅はプランの中では除外されている。プランでは平成20年にはどのようにする考えなのか。

 

○住宅課長

従前、現共同住宅背後地には道営住宅があり、その解体時に全体の住居戸数確保の観点から新光住宅の計画を盛り込んだわけである。また、既存の共同住宅については消えているわけではなく、権利者との話し合いが固まらなければ如何ともし難いので、現状は切り離した形で進めていきたい。

 

○横田委員

17〜18年には立派な市営住宅が建ち、その前方にあの共同住宅があるのは何なのかともなろうし、周辺の交番や消防出張所の施設も相当年季が入ってきているので、これらも視野に入れた方針を打ち出してほしい。

旧朝里温泉整形外科病院跡について

窓ガラスは割れドアは破られ廃屋状態となっているところに、お化け屋敷の噂があり暴走族車両が騒がしい、暴走族がガラスを割る、人が集まり中で騒いでいる等の110番通報が先月9件入っている。すぐ側には民家が隣接している。この建物の所有者に対し市はどのような措置を行っているのか。

 

○建築指導課長

昨年経済部からも話があり消防も含めて協議し、所有者に適正な維持管理をお願いする文書を3回発送し、その間電話で相手方担当役員にも申し入れている。ただ、現所有者からはこの土地建物を売却する予定だが直ちに買取り手が見つからないので誰か紹介してほしいと言われる始末である。我々としては、容易に立ち入れないような維持管理を粘り強くお願いすると共に、警察にも一層のパトロールを要請していきたい。

 

○横田委員

第一義的な責任は無論所有者にあるが、現に付近住民は困り果てており、警察も四六時中張り付いているわけではない。そこで市が窓に囲繞処置を施すことはできないか。

 

○建築指導課長

市として何かできないかと話し合い、文書を出す・電話でお願いする程度しかできないとの結論であった。個人所有の建物なので、公費で立ち入れないような手立てを講ずることは難しい。

 

○横田委員

法や条例に根拠がなければ動けない部分もあるのだろうが、住民が実際に自分達でコンパネを貼っているといった部分で何かお手伝いできないものか。市は一体何をやっているのかとの厳しい声もある。所有者と実際に会って話し合うことも必要ではないか。

 

○建築指導課長

周辺住民がコンパネを貼りばら線を巡らしているのを逆に面白がって破って立ち入ろうとする、その繰り返しの状況で、実際に所有者である法人の役員に来樽してもらい、現地も見てもらったが、所有者としては二度と立ち入れないようにするには相当費用がかかり売却予定の物件にそこまでできないとの姿勢である。我々としては引き続き要請しているが、予算の範囲内で所有者がどの程度のことができるのか電話で話し合っているところである。市が間に入ってよいものかどうか何とも言えないが、住民と所有者で話し合う場を持ち、よりよい方法がとれるようにと投げ掛けていきたい。

 

○横田委員

所有者と一歩進んだ話し合いをしてほしい。この廃屋はミニコミ紙のお化け屋敷リストに掲載されたため人が集まったようなので、掲載についても厳しく指導してほしい。