平成13年第2回定例会予算特別委員会〜平成13年6月22日

 

○横田委員


◎フィルムコミッションについて

観光施策について、振興室にお尋ねいたします。

FC、いわゆるフィルムコミッション、これについて質問いたします。

まず、FCとは簡単に言いますとどんなものなのか、教えてください。

 

○(経済)観光振興室企画宣伝課長

FCでございますが、小樽市では、14年度に組織設立を目指して、現在、13年度におきましては準備作業を進めるということにしておりますが、お尋ねのフィルムコミッションそのものは、大きく言いますと、映画、テレビ等のロケの撮影を誘致してきて、その撮影が地元で円滑に行われるような環境整備を図るといったことでございます。

 

○横田委員

ロケ隊の便宜を図るとか、例えば宿泊、飲食だとか等々、どんどん来てくれというようなことだと思いますが、このFCの運営といいましょうか、組織を設立することによって得られる効果について教えてください。

 

○(経済)観光振興室企画宣伝課長

ロケ隊の誘致に伴っての経済効果でございますが、まず、大きく申し上げまして、これは新しい形での観光誘致推進事業に当たるというふうに考えております。といいますのは、小樽が映画、ドラマでロケ地として利用されることによって小樽の知名度が上がると。上がることによって、ロケ地を見たいという観光客を呼び込むことが可能になるだろうということで、小樽観光全体の振興につながっていくのではないかと考えております。

また、個別には、今、議員もご指摘がありましたように、ロケ隊の宿泊、飲食、それから小樽の地元での資材等の借り上げ、あるいは、エキストラといった人材の確保ということで雇用にもつながるかというふうにも考えております。

 

○横田委員

そのほかにも、映画人との交流による文化的な振興だとか、あるいは、映画関連企業、スタジオだとか音響だとか、そういったものの育成といいましょうか、そういったことを実践としてやられるということで、そういった効果もあるということです。

また、経済効果を今おっしゃいましたが、ある試算では、30人の撮影隊が40日間、おおむねほぼ1カ月以上です。滞在してロケに当たるとすれば、交通費、宿泊費あるいは飲食代等々の直接的な効果が約2,400万円あるというのです。これは、大阪の商工会議所の試算だそうです。

映像の力というのは非常に大きくて、先月、シンポジウムに出まして、報道もされましたが、中山美穂主演の「ラブレター」のロケで、静岡だとか埼玉、東京から何名かが見に来たということで、そういったツアーを組んでいる業者があると。私もちょっとかかわりがあって、そのツアーに応募しましたけれども、非常に、何といいましょうか、気違いと言ったら怒られますね。非常にマニアックな方々ばかりで、こうやって上で見ながら、ああだこうだと。そして、昨日、一昨日でしたか、北海道をハリウッドにということで、テレビで小樽の方を「ラブレター」の紹介もしておりました。非常に、何といいましょうか、日本でも、それから、昨年、ロシアに行かせていただいたときに韓国に寄りましたが、韓国だとか中国、台湾では、今の「ラブレター」という映画に限れば、非常にすごい浸透度で、当時のガイドさんは、韓国の人の半分は見ているなんて大げさなことを言っておりましたけれども、いずれにしろ、旅行客も多いということで、効果は非常に大きいと。

そこで、いいことが多いので、ぜひ早期にやっていただきたいのですが、設立していただきたいのですが、先ほどのお話ですと、2002年、14年度ですか、今期は準備調査費30万円ということですが、2カ月たって、この30万円はどういうふうに使われて、どういうことをされたのか、進んでおられればちょっとお答えを願いたいと思います。

 

○(経済)観光振興室企画宣伝課長

13年度になりまして、今現在、フィルムコミッションにつきましては予算の執行はまだありませんが、道の段階で準備室を設置されておりますので、今現在は、私どもは道内でのフィルムコミッションの推進という中で連絡調整等をさせていただいています。

なお、今後につきましては、まず小樽市内でのロケ隊の受入れがどの程度可能なのかどうかといった受入体制の状況につきまして、今後、FCを立ち上げた後、関連すると思われます業者、例えば、先ほどもお話にありました宿泊、飲食、それから資材調達の関係の業者、あるいは町内会、そういったところのアンケート調査を実施したいと考えております。

それと、なおかつ、並行的に、このFCに関しては市民の理解もいただかなければ受入体制の整備も図れないということもございますので、さまざまな機会を通してFCに対しての認知度を高めていただくような活動をしてまいりたい。それらを含めて、将来的には設置のための検討会議を設けまして、アンケート調査の結果等を踏まえて、設立のための準備といったものをその検討会議の中でも協議してまいりたいと考えております。

 

○横田委員

これから聞こうと思ったことも既にお答えがありました。時間の節約です。

早くやっていただきたいというのは、ほかにとられるといいましょうか、ほかの函館だとか紋別だとか、そのほかにもありますが、いろいろなところでできています。話によりますと、映画の「釣りバカ日誌」ですか、あれもぜひ小樽でというような話もちょっとあったような、なかったような、そうらしいですが、そういった支援組織ができていれば、あるいはというようなこともあったのではないかなと思います。

その運営の主体について、今、道のお話を聞いていますと、道は何か専従の職員が2名ほどということらしいですし、函館は経済団体が主体になって自治体は後押しというような格好らしいですが、本市の場合はどのような運営主体なのか。あるいは、そうしたら財源はどうするのかというようなことで何かお考えはございますか。

 

○(経済)観光振興室企画宣伝課長

本市の場合は、今現在、小樽市が主体になりまして活動をしております。

今後、その財源等でございますが、これも、組織体制そのものが確定をしておりませんので、財源を含めた予算全体につきましても、先ほど触れました検討会議の場で、組織体制、組織機構、予算、そういったものが協議されることになっていくと思います。

 

○横田委員

最後になりますが、問題点ということが先ほど若干出ておりました。

その地域の方々の協力なくしてはできないのだということですが、FCに関するあるシンポジウムでは、ロケは地域に迷惑をかけることが多いと。撮影制作側と地元が対等な立場で、時には地元の方から拒否することがあってもいいのではないかと、これはある監督が言っております。さらに、宿泊関係の業者は、ロケ隊に宿泊費の値引きをされたことがある、それで非常に困ったと。泊まってやるから少しはと、簡単に言うとそんな話だと思いますが、そういうことがあると拒否されていくのかなと思います。先ほどの検討会議の設置でいろいろなことを考えられるということですので、ぜひ早目に立ち上げていただきまして、それこそほかにとられないような施策を進めていただければよろしいかと思います。

また、経済効果ばかりに目が行かないで、映像文化を育てていくのだと。夕張の例にあるように、そこら辺も含めたFCの早期の設立をお願いして、私の質問を終わります。