平成15年第2回定例会予算特別委員会〜平成1571

 

○横田委員

 

◎観光ベンチャーについて

私の方からも経済政策についてお尋ねいたしますが、先ほどから各会派の皆さん方の質問を聞いておりますと、経済の振興、それから観光をいかに活性化させていくかということに集中しているのかなと思います。観光は小樽はもちろんそうですが、北海道の本当に必要な産業として、GDPの1割、全体で見ますと、消費で1.2兆円だそうです。波及効果も含めると約2兆円という、経済波及効果の非常に大きい産業なわけであります。それで、小樽も当然ながら先ほどの山口委員の中にもありましたけれども、30数億円という非常に大きな金額が生み出されているということを聞いて今後いかにその観光をやっていくかということを今の井川委員の質問にもありましたし皆さん方もいろいろご検討している。そんな中で、道の経済産業局が最近6月の半ばごろに、観光ベンチャーという新しい言葉を使いまして、この観光ベンチャーを創出して、さらに経済活性化を図っていこうということを打ち上げておりますが、この観光ベンチャーというものについて、まずお教えいただきたいと思います。

 

○(経済)産業振興課長

ご質問の観光ベンチャー事業についてでございますけれども、観光サービス産業の取組に着目しまして、雇用と市場を満たすということでの観光ベンチャーの創出に向けた取組が、北海道経済産業局が担当して、今、行われております。内容と申しますと、観光サービスを展開している事業者や製造業、情報産業といった他業種との連携もしながら、新たに観光サービスに進出しようとしている方もおりますので、その方々の本当にニーズがあるのかという状況をまず調査をするということがまず一つやられております。また、各種支援事業、支援メニュー又は制度融資とありますけれども、効果的にそれを活用していただくために、また、創業や新規事業展開に関するセミナー等を開催しまして、どんなメニューがあるのかというふうなものをしっかりお知らせをして、また、実際に観光のベンチャーとして成功している事例があれば、それをPRもしながら創出とともに普及に努めていくということが動いております。もう一つが、実際に観光ベンチャーによって起業家ネットワークづくり、ネットワークしていくことは非常に大切だろうということで、そのネットワークづくりと観光サービス事業又は実際道も絡みながら、しっかり地域間でネットワークをつくっていくと、そのネットワークづくりをしていきましょうという事業が、今、経済産業局を中心として進められております。

 

○横田委員

今、一つずつ聞こうかなと思ったのですが、すべてお答えいただきました。これで終わりますというわけにいかないのですが、三つのステップを踏んで、今のお話ですと、こういう事業を進めていくということなのですが、まずステップ1の既存の事業、これまでのベンチャー、いわゆるみんな使っているベンチャーとはひとつ違うという意味だと思います、観光ベンチャーということです。これを、どういう事業があるのか、あるいはだれが参入したいのか何とかというのを調べるということなのですが、これ具体的に小樽市の産業振興課でこうしていこうという方針はありますか。

 

○(経済)産業振興課長

現在、経営相談窓口を昨年の5月から実施させていただいておりまして、今年の3月末までに93件の方が相談をお受けになっております。その中で、25件の方が実際に新たに企業を起こしたいということでやっておりまして、その中には観光の部分も、今、ベンチャーといいますか、1件ありまして、それを、今、私どもで経営相談窓口でご相談になって、開業に結びついた7社のうちの1社でございますので、しっかりフォローさせていただこうと思っております。また、皆さんお聞きしますと、経営状態が非常に厳しいということもお聞きしておりますので、制度融資又は支援する体制も含めまして、一緒になって勉強会をしますと同時に、その成功事例としての研修会も行っていきたいと思っております。もう一つは、観光ベンチャーにつきましては、何としましても、今、状況を把握するということについては、現在、この経営相談窓口もそうですが、これも含めてこの制度があるということを、経済産業局と、また、北海道の経済部と一緒になって、こういう制度がありますという部分を呼びかけたいと思っています。また、なお、地場産業を活用したものづくりという部分もこの中に想定されておりますが、今、NPOの北海道職人義塾大学校が体験工房と、いわゆる製作体験をする体験型観光ということで行っていまして、実質平成9年から進められてきた事業ですが、現在、小中学生だけで7,500人ぐらいの方が受講なさっています。これも一つ観光ベンチャーということで、結びつくのではないかなということも考えておりますので、その点も踏まえて、皆さんへの周知活動に努めてまいりたいと思っております。

 

○横田委員

経産局がこうして観光ベンチャーということで力を入れているということは、要するに資金面の支援だとか、それから各種の経営相談等々に、これまでより以上に力を入れていこうという意気込みだと思うのです。それが、当然小樽でこうだということになれば、お金がたくさん来るかどうかは別にしましても、いろんなベンチャーが育っていくのであろうと思います。また、育てていかなければならないと思うのです。それで、先ほどの斉藤陽一良委員の伝統的なものづくりのお話もございましたけれども、それから体験関係のガ

ラス関係とか、そういったこともございます。そういうのがまさしくそうなのかなと思いますが、小樽でこれが観光ベンチャーだろうといいましょうか、非常に観光ベンチャーとして得られているという、先進例といいましょうか、そういうのがあると思います。若干発表になったものですが、これについてどんなものがあるのかと教えてください。

 

○(経済)産業振興課長

今、職人さん方の体験工房で企業組合をつくって何とかやっていきたいということを一度相談を受けたことがありますが、今、実質はNPOの北海道職人義塾大学校が中心となって進めているものであります。先ほど25の相談があった中の7件が出店を検証したいといった中に、それは運送関係なのですが、小樽の市内に来られたお客様をお連れすると、観光のときにご案内をするということでの、これは観光ベンチャーになるのではないかと思っておりますが、その事業として、今、立ち上げられて、現在事業を展開されていることは伺っております。

 

○横田委員

これはホームページを見ただけですが、経産局の観光ベンチャーの事業例として、小樽の例なんかが挙がっているわけです。ガラスの体験をさせて、体験者が非常に増えているという話と、あるいは観光関連の組織でビデオだとかDVD、こんなものをつくって、これをレンタルビデオ店で貸し出しているというような、そういった企業も事業例として挙がっておるようであります今ほど25件の新規のうちの7件がというお話がございましたけれどもこれから産業を振興させ、観光を発展させていく一つの手法として、観光ベンチャーをどんどん小樽として育てていかなければならないと思いますので、今後の取組というと漠然としてしまいますけれども、今後どのようにして経産局に例えば働きかけていくだとか、小樽市の産業振興課で独自に考えて、どんな観光ベンチャーをつくっていけばいいのかなというようなこともありましたら、ひとつお答えください。

 

○(経済)産業振興課長

先ほどご質問があった中で、小樽の中では食品の方を含めた製造業というのが中心の一つ、本当に重要な産業になっておりますので、その皆さんと一緒になってやれる。例えば観光のお土産品なりなんなりを行えるものですとか、勉強しながら製造していけるものですとか、また、やはり何としても成功事例をつくらなければ、なかなか広がりがないだろうと。実は経済産業局又は北海道を含めて話をしていまして、その中では成功というような事例をしっかりつくって、その方々に講師になっていただいて、市内の中で広げていくということと、その実際に成功した方の今度はワンランクアップになるような形でしっかりやっていくことが、ワンランクアップの促進会もするということで、企画を煮詰めているところです。その中では、観光の中で製造業とタイアップできるような形での小樽の地域性を出した観光ベンチャーということに力を入れていきたいと考えております。

 

○横田委員

前田委員の質問も控えておりますので、このぐらいにしますけれども、ひとつ今の課長のお話のとおり、これを早く具体化させていただきまして、人的なネットワーク、要するに起業家たちのネットワークと、それから地域としてのネットワーク構想、それが目標だと書いてありますけれども、これを早く構築していただいて、最終的な経済の活性化に結びつけていただくというところが目標かと思いますので、ひとつ具体の方向で進んでいっていただきたいと思います。私は、以上です。