平成16年第1回定例会予算特別委員会〜平成1639

 

○横田委員

教育委員会の方に何点かお伺いいたします。

 

◎習熟度別授業について

習熟度別学習、習熟度別授業についてです。代表質問で、学習到達度の違う子どもたちを画一的に教えてもいいのかというような趣旨でお尋ねしました。お答えでは、そういった習熟度別の授業を全国7割で導入、又は導入しようとしているということで、私の調査

でもそうでしたが。現に導入している数字などはありますか。導入しようとしている、入っていた部分もあわせてお願いします。

 

○(学教)指導室長

習熟度別授業に関するご質問でございますが、現在、指導方法の工夫・改善としまして、ティーム・ティーチングなどで加配を受けている学校がございます。その学校の中で、例えば算数の時間に2人の先生が一つの教室に入ってございますので、それを勉強のやや進んでいるグループとじっくり勉強したいグループに分けて、取組が始まっているところでございます。

 

○横田委員

実際、全国でやっているという数字は出ていますか。

 

○(学教)指導室長

実は、調査の時点では、予定などが含まれての7割というところでございまして、実施の状況については、4月以降の調査の中で明らかになるものと考えてございます。

 

○横田委員

具体的な数字はわからないにしても、多くの学校が現在もやっているところは間違いなくなると思います。その答えの中に、習熟の程度に応じた指導を行っている教員は約20パーセントということですが、これはどういうことですか。

 

○(学教)指導室長

この調査の中では、教員は2割しか実施していないというようなまとめになってございます。これは、調査の時点では予定も含まれての7割ということでございますので、この部分で若干のそごがあるのかと思ってございますが、今後、この調査が再度行われた中で、このかい離については埋まっていくのではないかと思ってございます。

 

○横田委員

全教員の2割が習熟度別授業を行って指導しているということなのですが、これは当然、教育課程の編成、それから実施状況ですか、編成のときにこの習熟度別をやるという、そういう編成を当然出されるわけですよね。そういうことではないですか。ちょっとその辺がわからないのですけれども。

 

○(学教)指導室長

一番大事なことは、一人一人の子どもがよりよくわかるという、委員のご指摘のとおりだと思います。したがいまして、各学校での指導計画の中には、教材とか、教具とかが明記されますので、その中で、例えば現在の指導方法における改善では、この単元ではティーム・ティーチングをという形で位置づけられてございます。その中に、今後は習熟度別授業について、特に例えば理解の程度に差が生じそうだという実績を踏まえて明示していくなどの取組を進めていくようにということで、大事と思ってございますので、そのような方向で指導してまいりたいと考えております。

 

○横田委員

その後の答えの中で、小樽でも今言われたティーム・ティーチングの加配の関係で、小学校6校、中学校4校で習熟度別の学習を行っているということなのですが、これはどうでしょうか。加配を何名受けていて、その受けた先生方が全部その習熟度をやっているということではないのですか。

 

○(学教)指導室長

実際、指導方法における体制では、例えば2人の先生が一つのクラスに入って、個別にやや遅れがちの子どもにつく場合もございますグループに分けて指導する場合もございますですからいろいろな形態がございましてその中の一つとして習熟の程度に応じた指導が、今行われ始めているということでご理解をいただければと思います。

 

○横田委員

行われて始めているということですねつまり今後の充実を図るということそういうことで理解しておきますそれについては、総務常任委員会でもお聞きます。

 

◎学校保健委員会について

次に、学校保健委員会についてお尋ねしますが、先般ご案内のとおり、北見市で学校保健法で定められている健康診断を40数年間やっていなかったという事例がありました本市はそんなことはないだろうと思って見ましたら確かに予算が600万円ぐらいついておりましたので、こちらの方は安心しましたが、学校保健委員会というのがあるのですが、これについて説明願います。

 

○(学教)学務課長

学校保健委員会といいますのは、学校保健法の第2条に児童・生徒の健康診断、環境衛生検査、そういったものに対して計画を立てて実施しなければならないとございます。それに基づきまして、昭和33年文部省の体育局長の通達がございまして、この学校保健計画を実施するに当たりまして、いろいろな手だてがあるのですけれども、その中の一つとして、例えば学校保健委員会などを設置してといいますか、法律の必置義務ではございませんけれども、それに基づいて学校保健計画を立てなさいといったような組織でございます。

 

○横田委員

必置義務ではないということですが、学校保健法には当然書いていないのですが、昭和33年と相当古いですけれども、そういった文部省の通達だとか、昭和47年の文部省保健体育審議会の答申だとか、新しいところでは平成9年にも保健体育審議会答申、そういったところで、ところどころで学校の児童の保健のために、そういった保健委員会を設置していろいろやりなさいとなっているわけであります。小樽市にはこれがあるのかないのか。

 

○(学教)学務課長

小樽市内小中学校全部にではございませんけれども、何校かに学校保健委員会は設置されてございます。

 

○横田委員

何校ですか。

 

○(学教)学務課長

平成15年度の調査では、小学校3校ということになっております。

 

○横田委員

全国の数字を見ますと、70数パーセントの学校で設置をしているということで、本市は42校中3校ということですが、これ財団法人日本学校保健会の学校保健委員会のマニュアルというものを読みますと、校長、教頭がおりまして、教職員の代表、これは保健主事だとか教務主任だとか、それから児童・生徒の代表も入るようです。児童・生徒会の役員等々、それから保護者の代表。それから、指導助言者として、学校医、学校歯科医、学校薬剤師、関係機関代表が教育委員会、保健所、警察署、民生委員、保健所など、それから最後が地域の人々ということで、商店会など町会関係者という広範な人たちが集まって、必置義務ではないですけれども、学校ないしは児童のためにさまざまな活動をしなさいという通達等が出ているわけです。そのうちの42校中3校というのは、ちょっと寂しい数字と思いますが、この辺についてはどうお考えですか。

 

○(学教)学務課長

確かに小樽市の小中学校の中で3校というのはたいへん少ない数字かと思います。ただ、先ほども申し上げましたように、保健委員会というのは法の必置義務ではなくて、児童・生徒の学校保健の計画を立てるための手段といいますか推進するための機関ということでございますので現在学校においては学校保健法に基づきましてそれぞれ健診等を行っているわけですけれども、その中において学校医、学校歯科医、学校薬剤師会、そういった方々のご意見なども、当然健診のときにあるわけですから、意見を取り入れて、学校の中で計画を立てていると考えておりますので、あったにこしたことはないのでしょうけれども、なくても、学校保健法の健診に向けてはいけるのではないかというふうには考えてございます。

 

○教育長

学校保健委員会は個々の学校で組織をするわけですが、昭和33年、46年といいますと、主任制の問題で行政に争いがありまして、保健主事を置くことが不可能であったという状況がずっと続きましたので、学校保健委員会という組織がなかなか設立できなかったという状況がございます。最近になりまして、養護教諭は保健主事に養成することができるというふうに法改正がおきましてから、保健委員会に対する認識が少し変わってまいりました。それとは別に、全市的な学校保健会というのがありまして、それに医師会、歯科医師会、薬剤師会、それから教育委員会、まれになのですけれども、警察の方が入って、会議を開いていると。学校医からは、教育委員会に個々の学校に対しての指導を厳しくするようにという要請がありますけれども学校の組織がなかなか拡大しないという面で現在そういうことになっております。

 

○横田委員

当時の事情をお伺いしておりましたが、今は、昔言っていることで、そのままつくるべきではないなんて話にはならないと思いますので、その辺はぜひ進めていただきたいと思います。この学校保健委員会の役割は、今、何点か計画をつくるだけという話もありましたけれども、具体的な活動としてこんなことが期待できますと、インターネットでたくさん出たので、中には災害時の避難や対応等について、家庭だとか地域社会との理解をうんぬんだとか、交通安全、あるいは生活安全、それから障害を持つ児童・生徒が健康に生活できる社会など、たくさんあって読みきれませんけれども、そういったことをやはり学校単位でやることが非常に重要でないかなという気はいたします。ぜひもう少しその比率を上げていただくとか、あるにこしたことはないけれども、なくてもというのはちょっと何か後ろ向きな答弁かと思いますので。予算で600万円がついているのは、全市的な学校展開へのということですか。

 

○(学教)学務課長

学校保健委員会に対する予算はつけてございません。先ほども申し上げましたように、学校長が設置をするという機関でございますので、そのための予算ではございません。

 

○教育長

学校保健委員会でどういうふうに活動していくかというのは、確かに非常に大事な仕事だと思います。子どもの安全が非常に今心配されている状況にありますので、この4月から発足いたします学校評議員、これは全校に置きたいと思っておりますので、評議員には地域の方々、児童・生徒の保護者も入りますので、そちらからのそれぞれの働きかけという点も含め進めてまいりたいと思います。

 

○横田委員

なぜ学校保健委員会の話をしたかというと、実は学校医の先生とお酒を飲んだときに、このように通達等で決められているのに、小樽はないのだよという話になりました。全国7割の学校であるのが、小樽は1割に満たないということでおかしいと思いますので、今後の学校保健委員会の在り方だとか、設置方法について検討いただきたいと思います。

 

◎卒業式における国旗・国歌実施について

3月15日、卒業式がありますので、卒業式に向けて、学習指導要領どおり実施できるのかできないのか、指導なさっていると思いますので、この指導した内容とそれから見通しといいましょうか、昨年とどう違うのか、同じなのか、この辺をお聞きしたいと思います。

 

○(学教)指導室長

卒業式における国旗・国歌の実施にかかわるお尋ねでございますが、このことにかかわりましては、一貫して学習指導要領に基づいて適切に実施することが重要なことであり、教育委員会における重要な課題であると受け止めてございます。したがいまして、4月以降、各校長に対する指導を継続してございました。また、長期休業期に入りましたら、個別にまたグループ別に、校長からの聞き取りや状況の把握に努めてまいったところでございます。また、8月には、北海道教育委員会から、全校における実施をという強い指導も受けてございます。このような指導を踏まえまして、各学校長に対しましては、国旗・国歌の適切な実施、とりわけ全校実施をということで指導したところでございます。現在、校長先生方の聞き取りによりますと、昨年の実施よりもさらに改善をしたいということで、一歩でも半歩でも前進したいということでのお話をいただいているところでございます。今後とも、校長会と一体となって、期日は短いですが、取り組んでまいりたいと考えてございます。