平成16年第1回定例会予算特別委員会〜平成16310

 

○横田委員

 

◎苫小牧港の食肉検疫指定について

今日の新聞報道の件に関して、先ほど来から北野委員の方から指摘がございました。質疑の順番で、先に言われてしまいましたけれども、今日の部長の報告で、3月2日、まさしく私の代表質問、それから翌日には民主党の武井議員の方からも、同様の質問があったと思いますが、そうした質問、先ほどの質問の繰り返しになるかもしれませんけれども、2日にわかっていながら詳細の答弁がなかったということについて、もう一度部長の方から説明願います。

 

○港湾部長

改めて、お答えいたします。3月2日午前10時に、道の担当課長が来庁し、皆さんのお話として、1年程度延期したいと、打診という形でお話がありました。やはりこの問題は、道としても小樽市側の合意が得られれば、今度は苫小牧側と交渉、ある意味調整していかなければならないという、相手のある、しかもたいへん微妙な問題であるということでもありましたので、私どもといたしましては、この当日の朝の話につきましては、直ちに公表できる段階にはないというふうに判断をさせていただいたものでございます。

 

○横田委員

港湾部の考えは先ほど聞いていたので、そういう考えなのでしょうけれども、会派を代表しての代表質問という本会議場でのそうした場所で聞いているわけですから、詳細は言えないにしても、今、言ったような理由で言えないにしても、実は道からこういう打診があったということぐらいは言っていただいてもよかったのかなと。それをこれから協議するということでありますからね。そうなると、我々としてもやはり質問している以上、そういうご答弁をいただくということが非常に重要なことでありますから、そうしたことを配慮してほしかったなと、相手がありますから、こちらから先行するというのもなかなか難しかったのかもしれませんけれども、我々も非常に遺憾に思っています今日武井議員はいませんけれども武井議員がいたらまだ怒られたのでないかなと思いますそれは百歩譲って、本会議の答弁もできたでしょうし、難しかったこともわからないでもないのですが、実は土曜日の6日に苫小牧の地方版で一部報道されているのです。6日です。苫小牧港食肉検疫指定手続、地元調整、国が再要請ということです。港湾関係者は困惑していると。農水省が道に地元調整のやり直しを求める異例の事態に陥っているということを、6日にこれが出ているのです。これは私のコンピュータは苫小牧の新聞が見られますので。既に指定を受けている小樽港の猛反発がきっかけなどといって、この時点で、農水省の動きが苫小牧では報道されているのですけれども、こういう情報は入っていなかったのですか。

 

○港湾部長

ただいまの新聞報道の件は、申しわけありませんけれども、承知いたしておりません。

 

○横田委員

非常に関心のあるというか、一番大事なときです。まして道からの打診があったということですから、その辺、苫小牧ということで関心を持っていていただきたかったということです。この時点でそういうことがわかれば、週明け8日の予特の総括、そのあたりで報告をいただいて、それをまた、審議するということが可能だったわけですが。こういう新聞報道が先行した格好になったわけです。我々はやはり議会人として、新聞を見て初めて知るということでは、なかなかどうにもならないということになりますので、もちろん部長が悪いわけではないですから、これは仕事ですから。それをちゃんと見越した港湾部の対応が迫られたというか、そういうことでなかったのかと思いますが、このことについてはどうですか。

 

○港湾部長

現在、週が明けてみたら、道に対しても、我々は状況の方向を確認をさせていただいていますが、道としてはまだ正式に公表できる段階でないというふうに、我々に対しては伝えてきているわけです。ですから、そういう状況を我々も早期に、今回、道が取り下げようとしている判断の下に、こういう動きがあるわけですから、今、そういった中身では、私どもとしては早急に正式な回答をいただきたいと、やはりこういうことをお話しいたしましたけれども、今、こういうことを、申し述べている次第でございます。

 

○横田委員

こればかりやっても進みませんので、ひとついろいろな面で慎重に物事を進めていただきたいというのが私の意見です。この検疫所の関係でちょっと聞きます。先ほど数字が出ていましたけれども、苫小牧港に陸揚げされて、小樽へ検疫に回ってくる食肉というのですか、これの把握している量、羊肉だけでなくて、検疫が必要な肉ということですが、このトン数を教えてください。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

平成15年に苫小牧港に陸揚げされている食肉関係のトン数でございますが約1万2,300トンという数字でございます。

 

○横田委員

苫小牧港に陸揚げされているのが1万2,300トンですか。いいですか。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

はい、1万2,300トンです。

 

○横田委員

1万2,300トンこちらの資料では動物検疫所の年報かなこれを見たら道内で14年に検疫したのが小樽港は1万2,800トン、約1万3,000トン、石狩湾新港が5,100トン。その3分の2の1万2,000トンが苫小牧から陸送されている。こういう認識でいいですか。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

私が申した数字は直接苫小牧港に揚がった輸入された数字でございまして動物検疫所の実績といいますとその数値はその港に陸揚げされた数値ではございませんで、動物検疫所の職員が例えば小樽港で検疫した数字ということで少し差がございますそれで1万2,800トンという数字が小樽港で動物検疫を受けた数字ということになります。

 

○横田委員

これは道内の食肉の消費量のどのぐらいに当たるのですか。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

道内に輸入された量に対する割合でよろしいですか。

 

○横田委員

はい、そうです。これは消費でいいですよ、要するに入ってきて消費された肉。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

はい。約32パーセント。

 

○横田委員

聞いたのは要するに道内で食肉がどのぐらい消費されているのだとそのうちでも1万2,000トンというのはどのぐらいになるのだということだったのですが長くなりますので道内では115,400トンが02年度ということは14年に消費されているとこれは農水省の正確な数字ではないらしいですけれども1万2,000トンというとそのうちのほぼ1割ですね。1割が苫小牧港から揚がってきて、小樽へ来ているのだということです。それから、道内で消費されるもう1割は横浜など道外で検疫されて入ってくるのです。これがもう1割です。残り8割は、もう道外で検疫も通関も済ませてくるのです。普通の一般貨物として来るから、検疫がない。何を言いたいかというと苫小牧港が新たに指定港になっても道内の消費が1万2,000トンというと1割ですよね。その程度で、苫小牧港が指定港になっても、それほど苫小牧港に大きなメリットはないわけです。残りの8割のほとんどは、これは苫小牧港に揚がっているのでしょう。そうではないですか。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

おっしゃるとおりです。

 

○横田委員

ですから、道に対して、苫小牧港が食肉指定港を受けても、苫小牧港にはそんな大きなメリットはないよと。小樽はこれがなくなると大変なことになるのだと。そういう理論になるというか、苫小牧はそれでうんとは言わないでしょうけれども。けれども、実際そうだと思いますよ。これは新聞報道ですけれども、苫小牧市内の食肉卸業者は、うちで扱う輸入肉も横浜で検疫通過後フェリーで運んでいると、ほとんどの業者がそうだから、指定のメリットは期待ほど大きくないと、こんなことも言っているのです。ですから、その辺をずっと強調していただいて、道に働きかけると、そういうことを考えてみるというのはどうですか。

 

○港湾部長

今、横田委員のお話で1万2,000トンぐらい小樽港で実際に検疫の実績があると一方では今お話がありましたように、輸送ルート形態からして、苫小牧港を、今、直ちに指定する利便性というのは何らないわけです。必要性がない。そのとおりです。それを我々としては強く要請してきた一つでございます。ただそれである程度の数量的に1万2,000トンほどのものであってもこれはあくまでも肉の関係ですから私どもがやはり危ぐするのは、今後、水産品とか、他の冷凍食品とか、要するに苫小牧港の背後地、あるいは背後地周辺に、まだ非常に広大な土地があるわけでございまして、そういうところに冷蔵倉庫が建つと、これは輸送ルートが非常に変わる可能性というのはあるわけでございます。そういったことを危ぐしまして、やはり小樽の経済界の権益も当然守っていかなければならないという立場がありますので、この辺もあわせて見ながら、今、申し上げましたように、苫小牧港の今後の指定とは別に、業界の方々と小樽の今後の方向性としましては、要するに食肉のルートを確立させると、やはりこれを持ってきたいと、強く思っております。

 

○横田委員

もちろんそのとおりなのです。ですから、そういうふうにしてもらわなければならないし、現在でも苫小牧からも、小樽に運んだものも小樽近郊で消費が多いのだから、当然、苫小牧で例えば検疫しても、こちらに運んでくるわけだから、輸送コストだとか、そういったものもあまり変わらないという話もあります。その辺、本当にしっかりと道に訴えて、今回1年程度というのか、まだ2年間になるのかわかりませんけれども、何としてでもこれはやはり苫小牧港の指定は遠慮願うという姿勢でやっていただきたいものだと思いますが、いかがですか。繰り返しになるかもわかりませんけれども。

 

○港湾部長

何度もお答えしておりますけれども、やはり道としましては、今回の苫小牧港の指定、道のルール違反ということになっておりますので、まずそれは今後とも話合いの中で、協議させていただくという方針はあります。ただ、難しい問題の一つですが、道として、やはり現状の経済も、物流の実態に即して要件を満たしている部分については、全道的な観点で門戸を広げていく方針があるのだと。そこで、苫小牧も必要だと判断していると。例えば、釧路は実績がなくなって一たん落ちましたけれども、指定を外されたのです。そしてまた、再度復活していると、こういう状況もあるのです。よそのことをあまり申しても仕方がありませんけれども、やはり室蘭でも相当危機感を抱くとか、いろいろありますので、やはり道内全体の物流ルートをやっぱりきちんと我々は見据えながら、大きな流れを見ながら、苫小牧がどうのこうのという以前に、小樽港の貨物をより増やすという、こちらの方を我々としては今後重点にしていきたいと、こんなふうに改めて考えています。

 

○横田委員

情報収集とか、道の動き、農水省の動き、そういうのをしっかり把握して、もっともっと早く手を打っていかなければならなかったのかなという気がします。それで今回、こういうふうになって要請して、本当はこの4月から苫小牧港が指定になるはずだったのが、当面というか1年2年3年かわからないけれども指定にならなかったとこれは大変なことだと思うのです2月5日のそれこそまた苫小牧の新聞ですけれども、こう書いてあるのです。農水省は5日までに苫小牧港輸入食肉の動物検疫が可能な港に指定する方針を正式に固めたと書いてあるのです。これがひっくり返ったということですから、要請活動が非常にきいたのかなというふうに思いますので、やはりそれ以前に、いろいろ情報収集しながら、苫小牧の動きを封じると言うと、苫小牧に怒られますけれども、これは向こうのことに気を使っている場合ではないですから。小樽は小樽として食肉なら食肉のルートをしっかり固めるのだという意思の下に、今後もいろいろやっていっていただきたいと思いますので、最後に部長、決意をお願いします。

 

○港湾部長

中国とのコンテナ航路をじゅうぶんに活用しまして、今後とも関連業界の方々と一緒になって、一体になって輸入商社それから船社と今後精力的に働きかけていきたいとそして一日も早く流通ルートを確立したいとこう思っております。

 

○横田委員

今回、パブリックコメントをして、インターネットなどで公募していましたけれども、これの結果はどうだったのですか。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

2月4日に農水省でパブリックコメントを公募いたしまして3月5日が提出の締切りという形で行われました小樽市内の関係業者、小樽冷凍冷蔵協同組合、それと小樽港湾振興会、小樽市、小樽商工会議所、今、聞いている情報ではもう一社会議所の会員でしたかパブリックコメントに意見を申入れをしたということを聞いています

 

○横田委員

5件ですか。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

はい。

 

○横田委員

総数は。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

全部でということですか。

 

○横田委員

はい。

 

○(港湾)港湾振興室横山主幹

総件数については、問い合わせは、今しておりません。

 

○横田委員

それもやはりどんなパブリックコメントが出たのか、確認されておくべきでないかと思います。私は電話で聞きましたら、15件ということです。賛成、反対については、まだ集約できていないということでしたけれども、これは国の方が意見集約しているわけですから、そういった結果も早めに情報収集して、行政に生かすということが非常に大事だと思いますので、お願いします。

 

○委員長

自民党の質疑を終結し、れいめいの会に移します。