平成16年第3回定例会予算特別委員会〜平成16921

 

○横田委員

 

◎駅前再々開発について

駅前の再々開発ですが、国際ホテルの関係について一点だけ伺います。今定例会の代表質問で、我が党の佐々木茂議員がいろいろ質問しまして、ご答弁を得ておりますが、私も1定のときに質問させていただきまして、そのとき、この駅前再々開発は本市のまちづくりに非常に重要な課題だと。できる限りの支援をしてまいりたいというようなご答弁を得ています。これ以降、この前もう一件ありましたが、これまでに庁内でどのような検討がなされたのか、お聞かせください。

 

○(建設)まちづくり推進課長

1定以降の庁内の協議ということでございますが、まず4月に機構改革がございまして、組織を強化したという流れの中で、私どもまちづくり推進室の方で、第三ビルについて担当し、中心になって取り組んできたという経緯がございます。まず、具体的にどういうような取組をしてきたのかという部分でございますが、7月に予定されておりました第3回の競売に向けて、応札者、いわゆるデベロッパーということですが、このデベロッパーを探すことが最優先課題ということで考えてございましたので、駅前ビル株式会社あるいは第一ビル、第三ビルの権利者代表の方あるいは商工会議所、そして市の4者からなる検討会を立ち上げまして、この応札に向けデベロッパーとの交渉やディベロッパーの意向を聞きながら、具体的な事業シミュレーションを起こすなど、官民一体となって再々開発の検討を行ってきたという経緯がございます。その中で、再々開発という部分につきましては、例えば第1種再開発事業あるいは優良再開発事業というような中身がございますので、そういった部分についての具体的な中身あるいはどういった形で進んでいけばいいのかという部分も、そういった会議あるいは庁内会議の中でも検討してきたということでございます。

 

○横田委員

検討されたのは当然なのでしょうけれども、それがどういうふうになって今回買われたのかと、今日にも残金を払えば決定するということなのですけれどもその検討の結果が何か反映されたのか、されなかったのでしょうか。その辺がよくわからないでいて、こんな結果になったという話もありますが、この辺はいかがですか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

私どもとしては、再々開発に向けて、具体的なデベロッパーが見つからない中で、候補としていろいろ考えられたデベロッパーにいろいろな交渉をしてきたところでございます。その中で、具体的にはそのデベロッパーを見つけ、さらにそのデベロッパーの意向を反映させた中で事業シミュレーションを行っていかなければ、具体的な説明といいますか、そういった部分にも反映されないということで、そういった動きをしてきたわけでございますが、残念ながら今回の応札につきましては、そういった私どもと交渉をしてきた相手ではなく、今まで接点のなかった相手方が応札したという流れでございまして我々としては何としてもその再々開発というそういう道を探るべくそういった検討なり協議をしてきたということでございます。

 

○横田委員

特別売却で名前を挙げたところがおろされましたので、固有名詞も出てきたのですが、そこについてお聞きしたいのですが、報道では2年前に設立された会社であるぐらいしかわからないのですが、差し支えない範囲で、どういったところが応札されたのか、ちょっと教えてく

ださい。

 

○(建設)まちづくり推進課長

今回応札されたところは栃木県にございます株式会社小山グランドパレスホテルというところでありまして代表取締役として岸隆史氏ということになっております。今、お話がありましたように、この会社は平成14年に設立されておりまして、15年にこの小山グランドパレスホテルということで名前を変更して、現在に至っているようでございます。設立の目的といたしましては、ホテル、旅館の経営あるいはスキー場の経営あるいは飲食店経営というようなことでうたってございますが、詳細については私どもも把握しきれてございません。

 

○横田委員

例の共益費といいましょうか1億4,800万円これがあるわけですけれども今回その特別売却に当たってはこの共益費はどういうふうに条件になっていくというのか、よくわからないのですけれども、八百数十万円で買って、その共益費1億何千万円を、別に払いなさいという条件は、付記してあるのですか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

今回の売却に当たりましては、最低売却分といたしまして8533,000円というふうになっておりまして、この小山グランドパレスホテルというところが裁判所に買受申入保証額を支払し、売却許可決定という形でこの売却の許可を受けているところでございます。そんな中で、まだ確認がとれていませんけれども、この最低売却価格の残りの金額を納め、さらに諸手続を踏まえたそういう状況になりましたら、単純にいけば所有権が移転されていくのかなというふうには思ってございますけれども、今、お話がありました共益費につきましては、裁判所の開示図書によりますと、必ずしも所有権移転等にこの共益費が絡むということではなく、共益費につきましては、あくまでも株式会社小樽駅前ビルと、今回、応札された小山グランドパレスホテルとの話合いになるというふうに聞いてございます。

 

○(建設)まちづくり推進室長

今の部分でちょっと補足をさせていただきますけれども、今、課長が申しましたように、実は先取特権というのは、建物の区分所有等に係る法律第7条に基づきまして、駅前ビルが今まで共益費につきまして先取特権が認められると、そういったようなことの中で、新たに所有権を取得された方に対しまして、特定継承人ということで同じように先取特権を主張できる、法的にはそういう解釈になってございます。

 

○横田委員

難しくてちょっとわからないのですが、簡単にいうと、例えば買って所有権が移転した時点で、例えば共益費を全額払いなさいというような、何かそういった条件などはついてないのですか。

 

○(建設)まちづくり推進室長

競売の中で申しますと、共益費につきましては、当事者間での話合いと、そのようになってございます。

 

○横田委員

そうしたら、払わなくてもいいというような格好になってしまうのかな、よくわからないのですけど。たしか今日が50万円の手付を打った残りの金額を払ってという話ですが、これはまだ結果は出ていないのですか。どうなされたのですか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

今、最終的に支払ったかどうかという確認はとれていません。そういった情報もまだ入っていない状況でございます。

 

○横田委員

なぜこういう質問をしているかというと、やはり非常に心配しているわけです。名乗りを上げた会社にはたいへん失礼な話になってしまうかもしれませんけれども、2年前にできて、運営実績も全くない、あるいはこれから入ろうとしているところの改修費用が恐ろしくかかるわけですから。これをたぶん用立てられるのかなと、こんな話をすると失礼になってしまうかもしれませんけれども、現実の問題としてどうかなというような気がしているわけです。これは相手がいることですから、ここでどうこう言ったってしようがないことですけれども、これからの問題として小樽市が800万観光客の玄関口の小樽駅前のこれからの在り方にどういうふうにかかわっていくかという、のを一番知りたいのです。その辺、建設部としてはどうお考えですか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

今、委員からお話がありましたように、この期限が今日、9月21日ということになってございまして、その後、私どもも情報収集に努めてまいりますけれども、この残りの金額が支払われて、諸手続が終わって、その所有権移転が確認されましたら、私どもも今後、相手方に対してどういった利用方法を考えているのかという、そういった形での情報は当然収集していかなければならないというふうに考えておりまして、今の段階で相手方の意向がはっきり見えない中で、市がどういったかかわりを持てるかどうかということについては、今の段階ではちょっとお答えすることはできませんけれども、そういった中身もお聞きした中で、どういったかかわりが市でできるかどうかということをその時点で考えていきたいというふうに考えてございます。

 

○横田委員

ちょっとわからないのですけれども、今日、その残りのお金を払うと、この時点で所有権は移転するのですか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

詳しい部分ははっきりわからないのですけれども、少なくとも8533,000円全額が支払われて、手続上も問題がなければ、所有権移転という手続に入っていくのではないかというふうに思っておりまして、ただ所有権移転の登記とかという部分に係ってきますと、登録免許税だとかという部分も出てきますので、その辺の詳しい裁判上の手続という部分については、詳細までは把握していない状況でございます。

 

○横田委員

今どういうふうにしていくかは推移を見守るというかそういうお話ですけれどもやはりもう少し積極的に例えば今回の名乗りを上げたところが買われて、報道されているように営業をしていくのだと。ただ、いつになるかわからないという話も出て、そういうときにはどうするのか。それから、今回買わなかったというか、結果的に買わなかったときには、こうしていくのだと。そういうような、何かその辺の方針があればいいのかなと思うのですが。確かに、出方を見ながらというのは正論なのでしょうけれども、こういう場合はこういうふうにしていくのだという方向性があってもいいのかなというような気がするのですけれども、どうでしょうか。

 

○(建設)嶋田参事

課長から答弁申し上げましたように、いかんせん今回の例というのは、民民間の権利の譲渡ということでございますその中で行政がああしろこうしろという話にはなかなかならないものだろうと思います。そういう中で決して消極的に見ているのではなくて、やはり市としては、具体的な内容を把握するのが第一義だろうと。そういう中で、どういうような方向を見極めるかということについては、庁内関係部局と打合せしながら進めたいということでございますので、今の段階ではこうする、ああするという話については、答弁がなかなかできないのかなというふうに感じてございます。

 

○横田委員

最後になりますけれども、当然、再開発のときは市がかかわって、あれだけの再開発をしたわけです。第三ビルについては、プールをはじめ何社か入っている中で、小樽市が一番の大たな子ですよね。ですから、1定のときも言いましたけれども、やはり権利も相当ふくそうしているわけですから、それを今度買った民間の方だとか、民民の話だとかという話ではなくて、行政がリーダーシップをとって駅前をどういうふうにしていくのだと、こういうふうにしていくのだというのは、早い時点に知りたいわけですよ。今回の結果が今日出るのか、1週間後になるのかはわかりませんけれども、そういったことも含めましてやはり我々としては小樽駅前はすばらしい800万観光客の玄関足りうる場所でなければだめなのではないのかなという気がいたしますので、いろいろ検討された過程もあるようですけれども、最後に市長に、その辺の今言ったような部分も含めまして、どうしていきたいのかということについて、お願いします。

 

○市長

一つは、取得者が今後建物をどう使っていこうとしているのか、その辺がまだよく見えません。新聞報道によりますと、投資して、直して使っていきたいというようなことも言われていますし、我々が当初考えたのは、先ほど課長からも答弁しましたけれども、建物はもうあのままでは難しいのでないかという考え方で、再々開発という手法もいろいろ検討した経過もありますけれども、何といってもやはり取得者がどういう方向で今考えているのか、それを確認した上で、再々開発をしたいというのであれば、それに向けた協力も必要ですし、それからあの建物を独自で直して使いたいというのであれば、それはそれでまた、やむをえないのかなというふうに思いますから、やはりどちらにしても取得者側の意向をはっきり確認した上で、我々の対応を決めていきたいと思います。