平成18年第2回定例会予算特別委員会〜平成18年6月21日

 

○横田委員

◎景観行政団体について

一般質問で景観の関係で尋ねまして、答弁もいただきました。洋服店の例を挙げて、ああいうふうには今後ならないようにひとつというお願いをいたしました。答弁では、年内じゅうに昨年施行された景観法に基づいて、景観の関係の条例をさらに煮詰めるという話でした。景観法のいわゆる景観行政団体ということなのですが、これは都道府県とか政令指定都市とか中核都市はなるということですが、本市は手を挙げなければならないというふうに聞いておりますが、これは北海道が簡単に、では小樽市はいいですというふうになるのでしょうか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

景観法に基づく景観行政団体の件でございますけれども、景観法の趣旨でいきますと、そのまちの景観を守るといいますか、景観行政を推進するのは基本的には市町村であろうと、こういうことが景観法の趣旨にもなっております。しかしながら、全国を見渡せば、なかなかそういった取組をやっていない市町村も見られるということで、景観法上は都道府県、それから今お話がありましたように政令指定都市あるいは中核市は景観行政団体として自動的になるわけですけれども、他のところについては手を挙げなければならないと、こういうことになっております。

基本的な考え方としては、今申し上げたように、小樽市はこの20数年来、景観行政に積極的に取り組んできたわけですから、道との事前のいろいろな話の中では、小樽市は全国的にも先進地でありますので、基本的には小樽市が手を挙げれば景観行政団体として認めようと、こういうことでは基本的な了解といいますか、流れにはなっているところであります。

 

○横田委員

北海道とは事務レベルで話をして、ほぼ大丈夫だというようなことになっているということでいいのですね。

 

○(建設)まちづくり推進課長

詳しい話はこれからじっくり詰めますけれども、基本的にはそんなスタンスで臨んでおります。

 

○横田委員

それで、景観行政団体になった場合にというか、年内に申請してという話ですけれども、これに基づいて指定された場合以降といいましょうか、どういうふうにして新しい条例になっていくのかという、スケジュールといいましょうか、手続といいましょうか、それについて教えてください。

 

○(建設)まちづくり推進課長

年内といいますか、10月か11月までには景観行政団体になろうというふうには今思っておりますけれども、それ以降、条例改正とあわせて景観計画というものをつくっていかなければなりません。これは景観計画は現行の条例とかなりの部分が似通っているのですけれども、景観法に基づくいろいろな仕組みを整理するということで、景観計画をつくります。景観計画はかなり時間的にはかかるかというふうには思っておりますけれども、うちに景観審議会等々がございますので、審議会の皆さんの御意見を伺いながら、十分に今のような現状にどう対応するかといったことも含めて、景観計画あるいは景観条例の改正、こういったものを進めていきたいということを考えております。具体的などのぐらいの時間がかかるかということは、これからの議論でありますけれども、そんなに長い時間、長期間をかけるということにはなりませんので、早急に策定をするような形で、あるいは条例改正をするような形で進めていきたいというふうに考えております。

 

○横田委員

我々は詳しくはわからないのですけれども、一般質問で申し上げましたけれども、例えば強制力とか是正命令あるいは罰則とか、そんなことになるのかなと思いますが、現行の条例が新しい条例になると大きくどういうふうに変わって景観が守られるのかという部分について尋ねます。

 

○(建設)まちづくり推進課長

今、委員の方からお話がありましたように、大きな部分は強制力というところであろうというふうに思っております。現在の条例は実施条例で強制力というのがないわけですけれども、今回の景観法の柱というのは、実施条例ではなくて、それを担保とするような国で法律をきちんと固めると、こういうところが今回の景観法の大きな趣旨であろうというふうに思っておりますので、今回の改正の中で大きな部分はそういったような強制力を現在の条例の中に加えていこうということを基本的には大きな課題であろうというふうに思っておりますけれども、強制力を盾にとるつもりはございませんので、引き続き今のようなお願いをして、そして理解を得て、そして市民全体あるいは業界も含めて景観を守っていこうと、こういったところを基本にしながら、最後のとりでといいますか、そういった部分では強制力があると、そのような条例化を考えていきたいというふうに思っております。

 

○横田委員

例の洋服店の話のときに、私も言いましたけれども、行政が悪いとか量販店が悪いという話ではないのですけれども、25日前に届出をしていただいたと。それで、平面図、それから立体図ですか、パースみたいなものが出されたわけでしょうけれども、現実にああいうふうな格好に残念ですけれどもなってしまったわけですね。ですから、そういった強制力は見た人が判断して、これはだめだというふうになれば、そういった強制力も働かせて是正できるのかもしれませんけれども、また同じような手続段階の中で、これはだれが判断するのかわからないけれども、大丈夫だというふうになってしまうと、また同じこと、いくら強制力があっても、そういったことにならないのかという心配がちょっとありますけれども、その辺はいかがでしょうか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

今の景観計画の中では意匠・景観、要するに色と形については一つの基準を設けて、最後のときには強制力というところまでいくということになりますけれども、高さについては特に強制力という部分は出てこないということであります。そういった面では、現状よりも相当程度厳しい指導はできるかというふうに思っておりますけれども、繰り返しになりますけれども、最終的にはやる方の理解を得るというところが基本中の基本になろうかというふうに思っておりますので、強制力ということは当然背後にありますけれども、今のように長時間にわたっていろいろな説得なり指導なり、そういったことをやっていこうというふうには思っております。

 

○横田委員

今の条例も、それから今後の新しい条例も、たぶん今言われたように意匠とか形態とか高さとかそういったできるもの本体に対してはいろいろ規制もあるのでしょうし、説得をするのだろうけれども、その建物が建つことによってどこかがあんなふうに隠れてしまうとか、そういったその部分も十分にやっていただかないと、また同じてつを踏むようになってしまうのではないかと思うので、話をしているわけです。

それと、ある人には議員も悪いと言われました、チェックしなければならないのに。私もそう思います。いろいろ情報収集をしながら、前の建物なんかが解体された後にあそこがどういうふうになるのかという、特にああいった観光地の隣でしたから、そこら辺は関心を持って、我々も当然先に調べなければならなかったかもしれませんけれども、当時、あそこは特別景観形成地区ではないですよね。大規模のものは申請は受けているのですか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

当時は特別景観形成地区ではありませんけれども、大規模建築物でありましたので、事前の相談、それから景観上の手続、そういったものをして建設に至ったということでございます。

 

○横田委員

どういう仕組みにすればいいのか、ここではわかりませんけれども、そういった大規模で景観を損なうおそれがある建物の届出が出たときに、ちょっと議員の方にもこんなものができそうですというふうにならないのかというような気もしますけれども、この辺はどうですか。難しいですか。

 

○(建設)まちづくり推進課長

事前の届出段階、それから実際の届出段階ということになりますと、我々はどういうものがそこに建ってどういう内容になるかという部分については守秘義務というものがございますので、直接こうだというふうにお知らせすることはかなり難しいというふうには思っておりますけれども、指導課の方ではそういうものがあった場合には周知をする方法を今しているという部分がありますので、その部分では一応どういうものが建つかということは事前にわかるかというふうには思っております。

 

○建設部長

まちづくり推進課長が説明をしたこととほぼ同じなのですけれども、建築基準法上、大規模のものについては工事着手前に今地域にこういうものを建てますという表示をしなければならないという法律があります。それは今現地で立っているという状況でしかありませんので、そういったものを、例えば何らかの形で市民の方にお知らせをするとかといった形の中で、公開というのでしょうか、そういうようなことをすることによって、皆様の関心といいましょうか、注目の目を集めることは可能だと思っておりますので、それが実質どういう形でやればできるのか、その部分については検討したいというふうに考えております。

 

○横田委員

わかりました。なかなか難しい部分もあるでしょうけれども、協力しながら景観を守っていければと思いますので、お願いします。

 

◎科学館のアマチュア無線の社団局について

先ほど来新博物館の話も出ております。

科学館にはアマチュア無線の遮断局があるのですが、これを何とか引き続き新しいところでやってくださいという話になるのですけれども、現在の科学館の遮断局としてあります無線設備等々の設備と、それから活動の状況を簡単で結構ですので、教えていただきたいと思います。

 

○(教育)旭主幹

無線設備の方は屋上にアンテナが何基かございます。それと無線室には6台から7台ほどの無線機がございます。

活動内容といたしましては、メンバーが今小学生から一番上の方で70歳後半ぐらいまで、非常に幅広い年齢層のメンバーなのですけれども、基本的には月1回、実際には休みもございますので、例年七、八回毎月メンバーが集まってミーティングを行う、いろいろな学習を行うと。実際にああやって集まる人数はおおよそ10人ちょっとぐらいということなのですが、メンバーズ的には登録されているのは70名近くはおります。実際の活動は10数名がやっているという、そんな状態でございます。

 

○横田委員

私もちょっとかじったりしたものですけれども、コールサインがJA8YAAということだと思いますが、これは北海道で一番早いコールサインなのです。たしかそうですよね。

 

○(教育)旭主幹

そのとおりでございます。遮断局といいまして、個人の無線局ではなく、そういったクラブ局といった形では北海道では一番目のコールを持っているという遮断局でございます。

 

○横田委員

小樽市は何かアマチュア無線が結構先進なのかな。まずJA8YAAという北海道で一番というコールサインをなくしてほしくないという、コールサインの面から一つと、それからアマチュア無線、いくら携帯電話が進化し、通信手段がかなり進化しましたけれども、それでも無線という楽しみは、私はあまり最近やっていないから言うのはあれだけれども、昔はキング・オブ・ホビーなどと言って、手前みそですけれども、趣味の王様なんて言ったのですね。高い無線機はなかなか買えないわけですから、いろいろな周波数モードによって1台とか2台とか、ない周波数はそういった遮断局というHF短波帯でオーバー・シーズといいましょうか、外国なんかとも無線できたり、それからトンツーCWで情操教育なんかにも非常にいいと思うのです。ですから、そういった2点を考え合わせても、ぜひ、旧交通記念館に行ってもその社団局をきちんと、たぶん無線機も相当古いのではないかと思いますけれども、そういった更新なんかも含めて私はやっていただきたいと思うのですが、この辺についてはいかがでしょうか。

 

○(教育)旭主幹

無線機につきましては、古いのからそこそこに新しいのまで何とかそろってはいるのですけれども、その科学館のアマチュア無線クラブを今回の新博物館に置いてということでございますが、現段階ではまだ具体的な形がまとまっている状況にはございません。ただ現在、まず、その基本的な部分で旧交通記念館の場所からアマチュア無線の電波を出すことによりまして、近くの無線局等に影響を与えることがないだろうかということを近く調査をするということで準備を進めております。

 

○横田委員

確かに上の方に無線局があるので、ただ、周波数も違うし、ナロー化というか、帯域が大分狭くできるようになっていますので、さほど影響はないのかと思いますけれども、いろいろそういった試験部分もあるのでしょうけれども、70数名の登録者がいるということでもありますし、さっき言ったように、高い機械を買えなくてそこに行ってやりたいという方もまだおられると思いますので、コールサインだけを残すことは実質活動をしなくてもできるのでしょうけれども、そうではなくて活動をしながらJA8YAAのコールサインも残しておいていただきたい。

 

○(教育)新博物館開設準備室長

極めて歴史的伝統のある社団局のコールサインを持っているわけですから、それをなくするということは現段階でも考えておりません。ただ、先ほど八木主幹の方から答弁をさせていただきましたが、地理的な環境の問題、それから周辺の無線局と特に海保関係の無線局等もございますので、まずは可能かどうかという調査的なものをまず進めて実現に向ける方法論をこれから探っていきたいというふうに考えております。