平成21年第3回定例会〜予算委員会(平成21929日)

 

○横田委員

◎新規採用者に対する居住条件について

昨日の一般質問でも話しましたが、新規採用者に、小樽市内に、今、居住している、あるいはすることというような資格条件をつけられないのかという質問に、法的にも難しいという御答弁でありましたので、まず、どういう法に抵触しているのか、するのかについてお伺いいたします。

○(総務)職員課長

法的な部分で申し上げますと、本会議でも答弁しましたけれども、憲法第22条で居住の自由というのがございまして、同じく第14条のほうで平等の原則といったようなお話、さらに地方公務員法第19条第2項なのですが、そこでは、「受験者に必要な資格として職務の遂行上必要な最小かつ適当の限度の客観的かつ画一的要件を定めるものする」というふうに定められております。

○横田委員

その法律談義は別の機会にしますけれども、現に昨日も申しましたけれども、私が調べただけでも多くの市町村で、受験資格として、管内に住むことあるいは採用時には住めることというふうに記載しているところがありますけれども、これらはそうしたら法に抵触しながらやっているという解釈でよろしいですか。

○(総務)職員課長

ほかの市町村がやっているやり方が法に抵触しているかどうかというか、即これが法に抵触するからだめ、違法だという形で私どももとらえてございませんで、何らかの特別な事情があれば、やってもいいのかというふうには考えております。ただ、私どもの市と背景が違うという部分では、やっている市を私どもも調べさせていただいたのですが、例えば面積が広くて、道路が他市町村との間で1本しかなく、そういったところで何か災害が起きたときには、対応がとれなくなるので、市内居住を限定しているといった事情とか、市内居住を限定している市町村につきましても、広く人材を求めるという形で、居住条件というものを徐々に緩和してきている、そういったことも聞いていますので、背景としては若干違う部分はあるのではないかと思っています。

ただ、私どもも法的な部分で言いますと、消防吏員の募集に際しては、居住条件というものをつけてございますので、法的に必ず制約されるというふうには思っていません。

○横田委員

消防、それから警察ですとかは、完全に居住制限されます。今のお話はもっともなのですけれども、その広く門戸を開放するという意味では、現在、受験時はどこに住んでいてもいいわけです。沖縄の大学にいてもいい。ただし、試験に受かって、当然ここで勤務するわけですから、そのときまでには市内に居住してくださいと、これは書いても、私は全然、全く問題ないのかと思うのですが、御見解をお願いします。

○(総務)職員課長

繰り返しになるのですが、憲法なり地方公務員法の関係からいうと、私どもとしては、必ずしも法には抵触しないけれども適当ではないというふうに考えまして、つけるとすれば、別の条件というか、例えば募集要項の中でそういった私どもの考えを、条件ということではなくてうたっていくと、そういう形では可能かというふうに思っています。

○横田委員

昨日も申しましたけれども、今、133名は市外から通勤されているとのことですけれども、その方たちを市内に住めと強制するのは、これは確かに憲法第22条等々に違反するかもしれませんけれども、今言っているのは、新規採用のときに、そういう条件をつけたらどうかと。現につけているところがたくさんある。法的には問題はないけれども好ましくないという、その好ましくないのがよくわからないのですけれども、これは私が代弁して言っているだけです。市長が市民と協働で頑張りましょうと言っております。こういうふうに言えば、市職員はみんな市民と一緒にやりましょうということだと思うのです。一緒にやりましょうという職員が市外におられては、市民にはやはり納得のいかない方々がたくさんおられると思いますので、この今言ったようなことは少し研究していただいて、昨日の本会議の御答弁にもありましたけれども、私は、特に違法ではないと思いますし、好ましくないとも思いませんので、ぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○総務部長

今のお話は十分理解できる部分があります。それともう一つは、採用後は小樽市に居住できるというのを条件にするというのも、今、御提案の中の一つの方法かというふうに思います。ただ問題は、小樽市の場合、確かに今回も、今、採用試験をやっていますけれども、遠く本州から、沖縄からも、たくさんの方が受けて、逆に遠くの方であれば、当然来て小樽へ住むというふうに思うのですけれども、実は札幌に近いというのが、いい部分でも悪い部分でもあり、札幌市からの受験者が非常に多いのです。100人いると、ほぼ半分が札幌の方なのです。そうすると、どうしてもいいも悪いも通勤距離にある。それで実家が札幌にあるという、そういう人が多く受けているというのが、残念ながら結果として今までこういう形で、どうしても半分いますから、札幌市の人が採用になる確率が高いわけです。そういうのが実態としてあるというのも事実だと思います。ただ、採用試験の際には、市長からも答弁しましたとおり、必ず小樽市へ住んでほしいということはお願いをして、今年の9月も社会人採用をしましたけれども、5名、地方からの方がいましたけれども、全員、小樽へ住んでおります。それから、一昨年も、久しぶりで実施した採用試験で事務職8人あるいは食品衛生監視員、医療関係の技術者、消防職を含めて20名ぐらい新規採用がいましたので、確認をしましたら、そのうち18名が、小樽へ住んでおりますので、一、二名、若干、札幌に家があってという方がいますけれども、おおむね我々のお願いの中で、新規採用の方も市内に住んでくれているというのが実態としてはあるということです。ただ、今お話のあった部分を含めて、市長からも答弁申し上げましたが、少し研究させていただきたいというふうに思います。

○横田委員

ぜひ御検討ください。隣の石狩市は、御承知かと思いますけれども、ここも非常に工夫をして、受験要綱に書いてあるのです。市内に居住をしてくださいというようなことで、これを細かくは長くなりますので言いませんけれども、すごく考えて工夫をしながら、石狩市内に住んでもらうような受験の方法をしています。ホームページを見てもよくわかると思いますけれども、そういったことも含めて、平成22年度採用の試験はもう終わりましたので、次の試験から、受験要綱を見るのを楽しみにしておりますので、ぜひ市内居住の方からたくさん採用してくれるようにお願いして終わります。